臨牀透析 Vol.40 No.2(4)


特集名 血液透析患者の血圧を再考する
題名 血液透析中の血圧と脈拍管理―脈圧/脈拍
発刊年月 2024年 02月
著者 河野 圭志 神戸大学大学院医学研究科腎臓内科/腎・血液浄化センター
【 要旨 】 血液透析患者の血圧は,透析間,透析中ともに変動する.そのおもな理由は体液量の変化であり,とくに尿が出ない患者ではその変化は大きくなる.血液透析中の血圧は,除水を進めていくことで低下するが,生体内では循環血液量低下に合わせて血圧を保つための機構が存在し,これらが正常に働けば大きな血圧低下をきたすことは少ない.しかし,透析患者では低栄養や慢性炎症,冠動脈疾患や弁膜症などによる心機能や心拍出量低下の問題,不整脈の問題,血管石灰化の問題,自律神経障害などさまざまな併存症を有しており,血圧を維持するための機構に障害をきたしていることが多い.本稿では,血液透析患者の透析中血圧低下の病態から対策について概説する.
Theme We should reconsider the blood pressure of dialysis patients
Title Control of blood pressure and heart rate during hemodialysis
Author Keiji Kono Division of Nephrology and Kidney Center, Kobe University Graduate School of Medicine
[ Summary ] No Summary
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