臨牀透析 Vol.38 No.2(6)


特集名 腎性貧血治療の課題と対策―HIF-PH阻害薬,ESA,鉄剤をめぐって
題名 HIF-PH阻害薬により発現誘導される分子―実験データより
発刊年月 2022年 02月
著者 菅原 真衣 東京大学医学部附属病院腎臓・内分泌内科
【 要旨 】 低酸素誘導因子(HIF)はエリスロポエチン以外にもさまざまな遺伝子の発現を制御するため,HIF-PH阻害薬は造血以外の効果を併せもつ可能性がある.しかし,HIFの制御機構は複雑であり,HIF-PH阻害薬によってすべてのHIFの標的遺伝子が一律に発現誘導されるわけではない.基礎研究で得られた知見からHIF-PH阻害薬の副次的効果を推測する際には,各薬剤の薬理学的特性,HIF-1αとHIF-2αのバランス,臓器・細胞特異的なHIFの役割,遺伝子改変動物を用いた研究のlimitationなどを考慮する必要があり,今後の臨床的検討が不可欠である.
Theme Questions and answers in renal anemia treatment -- by HIF-PH inhibitors, ESA, and iron agents
Title Molecules that may be induced by HIF-PH inhibitors in addition to erythropoietin
Author Mai Sugahara Division of Nephrology and Endocrinology, The University of Tokyo Hospital
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