臨牀透析 Vol.38 No.1(4-2)


特集名 透析患者の心臓病―診療の最前線を学ぼう
題名 冠動脈疾患 (2) 透析患者の経皮的インターベンション治療
発刊年月 2022年 01月
著者 伊苅 裕二 東海大学医学部内科学系循環器内科学
【 要旨 】 透析症例の狭心症の診断は困難である.透析後半の苦しさが狭心症のこともある.薬剤溶出性ステントは非透析例での成績は素晴らしいが,透析例では不良である.その理由は再狭窄が透析例では石灰化結節のため,細胞増殖抑制薬が効かないためと考えられる.透析例に対する薬剤溶出性ステントの成績を示したOUCH研究においても,有効性は示されなかった.したがって,多枝病変に対してはバイパス手術が勧められる.一方,急性心筋梗塞などの急性冠症候群に対しては冠動脈インターベンション(PCI)は救命に有効であり,診断は難しいが,何か透析例がおかしいときには心電図をとり,ST変化が認められれば緊急PCIを依頼していただきたい.
Theme Study from front line of medical treatment for cardiac disease in dialysis patients
Title Percutaneous coronary intervention for patients with dialysis
Author Yuji Ikari Department of Cardiology, Tokai University School of Medicine
[ Summary ] No Summary
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