臨牀透析 Vol.37 No.2(4-5)


特集名 感染症と医療安全
題名 感染症別の対策 (5) ノロウイルス
発刊年月 2021年 02月
著者 大西 健児 鈴鹿医療科学大学看護学部看護学科
【 要旨 】 ノロウイルスはわずかなウイルス量で感染が成立し,嘔吐や下痢を引き起こす.感染者から排泄されたウイルスは環境(ドアノブ,ベッド柵,リネン類,日用品など)を汚染する.さまざまな背景の人々が空間と時間を共有する透析施設は,ノロウイルスが伝播しやすい状況にある.ノロウイルス感染が疑われる症例は個室で透析を行う,あるいは,ノロウイルス感染が推測される症例とそうでない症例とは透析曜日を違えるなどの対応が望ましい.ノロウイルス感染者と思われる患者の透析後には,透析中やその前後の患者の行動により,必要範囲を設定して周囲環境の消毒を行うとよい.また,感染者の吐物や下痢便の適切な処理は,施設内感染防止の立場からきわめて重要である.ノロウイルスの消毒について,厚生労働省は加熱や次亜塩素酸ナトリウムを勧めている.
Theme Infection control and patient safety
Title Norovirus
Author Kenji Ohnishi Department of Nursing, Suzuka University of Medical Science
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