臨牀透析 Vol.37 No.1(7)


特集名 腎性貧血治療のこれまでと,その新しい展開
題名 HIF分解酵素阻害薬と他薬剤との相互作用
発刊年月 2021年 01月
著者 古久保 拓 仁真会白鷺病院薬剤科・薬剤師
【 要旨 】 低酸素誘導因子分解酵素(HIF-PH)阻害薬はおもに肝クリアランスにより消失し,薬物相互作用の機序は吸収過程と代謝過程に存在する.ダプロデュスタットを除き,金属カチオン含有経口薬,ポリマー性リン吸着薬,鉄剤などとの併用による消化管吸収の低下が知られている.代謝過程においては,代謝酵素やトランスポーター阻害薬による影響が知られており,例としてロキサデュスタットとダプロデュスタットはCYP2C8阻害薬の併用により血中濃度が上昇する.また,HIF-PH阻害薬が肝や腎におけるトランスポーターを阻害し,併用薬の作用が増強する可能性がある.よって,HIF-PH阻害薬を適用する際には,これらの機序による薬物相互作用について確認する必要がある.
Theme Treatment of renal anemia: past and evolution
Title An overview of drug interactions related to HIF-PH inhibitors
Author Taku Furukubo Department of Pharmacy, Shirasagi Hospital
[ Summary ] No Summary
戻る