臨牀透析 Vol.35 No.5(2-4)


特集名 透析医工学の最前線
題名 透析関連技術の進歩 (4) 透析排液(透析量)―モニタの有効活用
発刊年月 2019年 05月
著者 森實 篤司 新生会第一病院臨床工学部
【 要旨 】 血液透析療法は血液中に含まれる尿毒症物質をダイアライザにて,拡散・濾過により透析液側に除去する治療法である.透析効率は生命予後と関係が深く,透析効率の低下を防ぐ点で,血中の尿毒症物質量を知ることはきわめて重要である.しかし透析治療ごとの採血検査は患者への負担や治療コストも増大するため不可能に近い.近年,LEDなどの技術の進歩により,透析排液に紫外光を照射することで透析排液中の溶質濃度を連続で評価できる透析量モニタが内蔵された透析装置が市販され,治療現場で応用が進んできている.これら排液溶質濃度をもとにリアルタイムに透析効率(Kt/V)の解析が可能になったことで,透析中のKt/Vを評価し長時間透析や在宅透析へも応用可能であると考える.連続測定できる点もモニタとして有効であり,透析治療における再循環や脱血不良などのバスキュラーアクセスの評価をリアルタイムに把握できる今後の重要なモニタリング技術の一つと考える.
Theme Current topics in medical engineering technologies for dialysis therapy
Title Effective utilization of dialysis volume monitor
Author Atsushi Morizane Department of Clinical Engineering, Shinseikai Daiichi Hospital
[ Summary ] No Summary
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