特集名 | 末期腎不全患者の血圧管理 -- 保存期,透析期,移植 | |
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題名 | 保存期 (3) 悪性高血圧の治療と腎予後 | |
発刊年月 | 2005年 07月 | |
著者 | 金子 修三 | 筑波大学大学院人間総合科学研究科臨床医学系腎臓内科 |
著者 | 山縣 邦弘 | 筑波大学大学院人間総合科学研究科臨床医学系腎臓内科 |
著者 | 小山 哲夫 | 筑波大学大学院人間総合科学研究科臨床医学系腎臓内科 |
【 要旨 】 | 悪性高血圧は著しい拡張期高血圧,眼底所見ならびに腎をはじめとする多臓器の高血圧による障害を呈し,きわめて予後不良な疾患と考えられてきた.近年,腎不全患者においても有効な降圧薬の使用が可能となったことにより,生命予後の改善を認めているものの,悪性高血圧はわが国の末期腎不全にて維持透析導入となる患者の0.6%を占め,透析導入原疾患としては決してまれではない.われわれが最近経験した悪性高血圧9症例の検討では,5例が発症早期に透析を要したものの,そのうち4例が透析開始後1 - 15カ月の経過後に透析離脱が可能であった.また透析離脱後の腎機能予後についても,良好な血圧コントロールがもっとも重要であることが明らかとなった. |