臨牀消化器内科 Vol.38 No.9(1)


特集名 GERD 診療Update 2023
題名 GERDの疫学
発刊年月 2023年 08月
著者 大島 忠之 岡崎市医師会公衆衛生センター
【 要旨 】 胃食道逆流症(GERD)は,胃食道逆流によって引き起こされる食道粘膜傷害と煩わしい症状のいずれかまたは両者を引き起こす疾患である.1990年代後半から世界的および日本国内でもGERDの有病率は増加してきたが,近年ではその増加は緩徐である.日本人では,1990年代に胃酸分泌量の増加,食の欧米化,Helicobacter pylori感染の減少,疾患認知度の向上,非びらん性逆流症(NERD)がGERDに含まれる概念の変化がこの有病率の増加に寄与したと考えられる.今後の課題は,NERDとして扱われてきた酸分泌抑制薬に反応しない過敏性食道や機能性胸やけといった機能性食道疾患をどう扱うかであり,これらの疾患の適切な診断と治療がGERDの有病率にも大きな影響を与えると考えられる.
Theme GERD Update 2023
Title Epidemiology of GERD
Author Tadayuki Oshima Okazaki City Medical Association Public Health Center
[ Summary ] No Summary
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