臨牀消化器内科 Vol.38 No.13(3)

特集名	胆膵の画像・内視鏡診断の進歩―早期診断と正確な診断のために
題名	膵嚢胞性腫瘍の診断とサーベイランスの現状と課題―IPMN大規模コホートの検証
発刊年月	2023年 12月
著者	大山博生	東京大学大学院医学系研究科消化器内科
著者	濱田毅	東京大学大学院医学系研究科消化器内科
著者	丹下主一	東京大学大学院医学系研究科消化器内科
著者	高原楠昊	東京大学大学院医学系研究科消化器内科
著者	中井陽介	東京大学大学院医学系研究科消化器内科
著者	藤城光弘	東京大学大学院医学系研究科消化器内科
【要旨】	膵嚢胞性腫瘍の大半を占める膵管内乳頭粘液性腫瘍（IPMN）は，診断時点では症状を伴わず良性であることが多いが，一定の膵癌発症リスクを有するため定期的なサーベイランスの適応である．膵癌発症の形式は，IPMN自体が癌化するIPMN由来癌のみならず，IPMNと異所性に発生するIPMN併存癌も存在する．IPMNのガイドラインは複数存在するが，サーベイランスの方法の推奨が統一されていないことに着目し，われわれは当施設での大規模コホートにおいてIPMNからの膵癌発症について検証した．IPMNは経過観察期間によらない膵癌発症リスクを有し，主膵管径の大きいIPMNは発癌リスクが高いことを明らかにした．現状の課題としては，とくにIPMN併存癌については早期発見が未だに困難であることから，膵癌の早期診断契機となりうるバイオマーカーの探索を進めること，また高齢社会においてcost-effectivenessを考慮に入れたサーベイランスのプログラムを確立することが挙げられる．

Theme	Progress in Radiological and Endoscopic Diagnosis for Pancreatobiliary Diseases
Title	Diagnosis and Surveillance for Intraductal Papillary Mucinous Neoplasms
Author	Hiroki Oyama	Department of Gastroenterology, Graduate School of Medicine, The University of Tokyo
Author	Tsuyoshi Hamada	Department of Gastroenterology, Graduate School of Medicine, The University of Tokyo
Author	Shuichi Tange	Department of Gastroenterology, Graduate School of Medicine, The University of Tokyo
Author	Naminatsu Takahara	Department of Gastroenterology, Graduate School of Medicine, The University of Tokyo
Author	Yousuke Nakai	Department of Gastroenterology, Graduate School of Medicine, The University of Tokyo
Author	Mitsuhiro Fujishiro	Department of Gastroenterology, Graduate School of Medicine, The University of Tokyo
[ Summary ]	No Summary

戻る