臨牀消化器内科 Vol.38 No.10(1)


特集名 ここまで進んだ肝硬変診療
題名 肝硬変診療ガイドラインを読み解く―Annual Reviewを踏まえて
発刊年月 2023年 09月
著者 赤羽 たけみ 奈良県立医科大学消化器内科学講座
著者 吉治 仁志 奈良県立医科大学消化器内科学講座
【 要旨 】 2020年に「肝硬変診療ガイドライン」(改訂第3版)が発刊された後,数々の研究成果が報告されている.これらの内容を反映させるためガイドラインのAnnual Reviewが行われ,updateされたおもな事項は以下のとおりである.
①ガイドラインの栄養療法フローチャートは,死亡リスクの層別化と栄養療法の開始基準として適切である.
②非代償性C型肝硬変患者に対するDAA治療は予後を改善するが,肝疾患関連死が少数例報告されているため投与は慎重に判断すべきである.
③肝性腹水に対するトルバプタンの投与は予後を改善する.
④不顕性脳症の診断にStroop testのカットオフ値が提唱された.
⑤肝疾患合併サルコペニアの診断基準で男性の握力の基準値が28kgに改訂された.
⑥観血的処置を予定している肝硬変患者のトロンボポエチン受容体作動薬投与のアルゴリズムが提案された.
今後さらに新たな知見が得られ,肝硬変患者のQOLや予後改善につながることが望まれる.
Theme Frontline Treatment of Liver Cirrhosis : an Upda
Title Understanding the Clinical Practice Guidelines for Liver Cirrhosis -- Based on the Annual Review
Author Takemi Akahane Department of Gastroenterology, Nara Medical University
Author Hitoshi Yoshiji Department of Gastroenterology, Nara Medical University
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