臨牀消化器内科 Vol.37 No.6(4-3)


特集名 内視鏡検査で大腸癌の見落としゼロを目指して
題名 見落とし病変と考えられた症例 ― 症例から学んだこと (3) 病変が小さかったことが見落とし要因となった症例
発刊年月 2022年 06月
著者 原田 馨太 岡山大学学術研究院医歯薬学域消化器・肝臓内科学
【 要旨 】 国立がん研究センターの最新がん統計によると,癌の臓器別5年生存率において,大腸癌は全体として70%を超えている.ところが病期別に内訳をみると,5年生存率を押し上げているのは0期やⅠ期が90%を超えているからにほかならない.大腸癌は予後が良いといえ,Ⅳ期では20%を切っており,いかに早期発見が重要であるかを物語っている.今回われわれは,発見の数年前に自施設で大腸内視鏡を施行していたにもかかわらず,腫瘍の存在に気付くことができなかった,「痛恨の」進行大腸癌症例を提示する.2例とも,前回内視鏡時にすでに小さい病変が存在していたと考えられる.このような症例を経験することは決して多くないが,反省点を共有し,見落としの撲滅に努められたい.
Theme Aiming for Reducing Post Colonoscopy Colorectal Cancer
Title There May Have Been a Small Lesion at the Time of the Last Colonoscopy !
Author Keita Harada Department of Gastroenterology and Hepatology, Faculty of Medicine, Dentistry and Pharmaceutical Sciences, Okayama University
[ Summary ] No Summary
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