正確な病状把握には正確な画像診断による質的診断が必要不可欠である


炎症性腸疾患Imaging Atlas-診断の極意と鑑別のポイント

アトラスとしての本書の特徴は,まず典型例に加えて多彩な非典型例を数多く提示してあり、日常診療において診断に迷う際の参考になるよう工夫してある.
さらにUC/CDと鑑別を要する26項目にわたる疾患群をピックアップし,中にはUCとCDのオーバーラップした症例やUCからCDへの診断変更例,鑑別困難例のうち最終的にも確定診断がつけられない症例をはじめ,感染性,血管性,薬剤性腸炎など,UCとCD以外の炎症性消化管疾患をほぼすべて網羅した.
目 次
1章 炎症性腸疾患 画像診断の解説
1 内視鏡(バルーン内視鏡を中心に)
  • 内視鏡施行前評価/内視鏡の適応/検査の実際
2 カプセル内視鏡
  • CEの構成/CEの前処置/カプセル滞留の予防法/クローン病のSBCE所見/SBCEを用いたクローン病の疾患活動性評価/IBDにおけるCCEの有効性
3 X線(注腸,小腸二重造影)
  • 小腸X線検査法/注腸X線検査/クローン病の典型画像/潰瘍性大腸炎の典型画像
4 MR
  • MRの撮像法/MR所見/MRによる活動性スコア
5 CT
  • 潰瘍性大腸炎/クローン病
7)C型肝炎ガイドライン
  • 予防,スクリーニングをどのように行うか?/HCV感染患者の経過観察法と保存的治療をどう行うか?/インターフェロンをどの患者にどう使うか?
2章 生検標本のとり方も含めたIBDの病理の解説
Ⅰ 潰瘍性大腸炎の組織学的・肉眼的特徴
Ⅱ クローン病
Ⅲ 生検組織診断の有効な活用
3章 潰瘍性大腸炎のImaging Atlas
● 潰瘍性大腸炎 典型例
● サイトメガロウイルス腸炎・再活性化を合併した潰瘍性大腸炎
● 潰瘍性大腸炎 非典型例
  • 縦走潰瘍を呈する例/rectal sparing/上部消化管・小腸病変合併/PSCに併発する腸炎/5-ASAアレルギー
● Mayo scoreに基づいたスコアリングの実例
● UCEIS scoreに基づいたスコアリングの実例
● 潰瘍性大腸炎治療前後の画像(経時的)
● 潰瘍性大腸炎に合併した腫瘍
● 潰瘍性大腸炎に合併した腫瘍
● 潰瘍性大腸炎術後回腸嚢炎(Pouchitis)
[コラム]潰瘍性大腸炎の拡大観察
[コラム]潰瘍性大腸炎の超拡大内視鏡観察
[コラム]潰瘍性大腸炎のAFI
4章 クローン病のImaging Atlas
● クローン病典型例 食道・胃・十二指腸病変・小腸病変
  • 内視鏡・カプセル/内視鏡・二重造影/内視鏡・MR/内視鏡・CT
● クローン病典型例 大腸病変
  • 縦走潰瘍・cobble stone像を呈する/初期病変/狭窄
● クローン病典型例 肛門病変
  • 痔瘻以外/痔瘻
● クローン病 非典型症例
● 小児クローン病
● クローン病の治療前後の画像(経時的)
● クローン病に合併した腫瘍
● クローン病術後の吻合部潰瘍
[コラム]クローン病のスコアリングシステム
[コラム]クローン病の体外式超音波検査
5章 潰瘍性大腸炎、クローン病と鑑別を要する腸疾患
1 Indeterminate enterocolitis 臨床的パターン①(診断不能例)
2 Indeterminate enterocolitis 臨床的パターン①,②(潰瘍性大腸炎・クローン病の病像がオーバーラップし,確定診断に至っていない症例)
3 Indeterminate enterocolitis 臨床的パターン②,⑤(潰瘍性大腸炎からクローン病への診断変更例)
4 Indeterminate enterocolitis 臨床的パターン②,⑤(クローン病診断時に同時にびまん性炎症がみられた症例)
5 カンピロバクター腸炎
6 サルモネラ腸炎
7 エルシニア腸炎
8 病原性大腸菌腸炎
9 サイトメガロウイルス腸炎(潰瘍性大腸炎合併以外)
10 腸結核
11 クラミジア直腸炎
12 アメーバ性腸炎
13 虚血性腸炎
14 腸間膜静脈硬化症
15 非特異性多発性小腸潰瘍症
16 腸管ベーチェット病,単純性潰瘍
17 薬剤性腸炎(NSAIDs起因性小腸病変・大腸病変)
18 薬剤性腸炎(抗菌薬による)
19 好酸球性胃腸炎
20 血管炎による腸病変(IgA血管炎など)
21 放射線性腸炎
22 アミロイドーシス
23 Collagenous colitis
24 Diverticulitis(Diverticular colitis)
25 直腸粘膜脱症候群
26 Cap polyposis