透析スタッフの日々の実務に役立つよう,透析中に発生する種々の症状やトラブルを取り上げ,その対策を示した.
雪原に描くシュプール
北国の外科医の独り言
- 【著】
大平 整爾
- 【ISBN】
4-88875-134-X
- 【本体価格】
2,000円
- 【刊行年月】
2001年 06月
- 【版組】
B6判上製
- 【ページ数】
316ページ
- 【在庫】
なし
企画にあたって
血液透析療法は,1回4-5時間の体外循環を週2-3回継続して行なわなければなりません。それだけに,毎回の血液透析をトラブルなく,しかも患者にとって苦痛のない出来得る限り快適なものにしたいものです。
血液透析の施行中に,患者は種々の症状を現しますし,人や機械などに起因するトラブルなどが多岐に渡って発生する可能性があります。
本書では血液透析中に発生する種々の症状やトラブルを取り上げ,透析スタッフの日々の実務に役立つことを目論みました。そして,最終目的はこれ等の症状の出現やトラブルの発現を出来るだけ未然に防止することにあります。
主要内容
- 第1章 医の心と周辺
- EBMとNBM
- 健康の定義
- 患者の自己決定権 -他人に迷惑をかけなければ、何をしてもよいのか-
- 温故知新とEBM
- 医師の裁量権
- 思い出の看護婦さん -看護のABCを教えられて-
- 良い嘘、許される嘘
- 魅力ある外科医 -祈りの効果か-
- 患者および家族への医療情報の提供とEBM
- 第2章 社会への視線
- インパクト・ファクター(Impact Factor)
- 現代医療の課題:雑感
- 濡れ落ち葉一考
- サケット氏の勇気
- 患者と医者
- 外科医の将来
- 長寿社会 -自らの行く末の決定-
- 治療の根拠 -EBMのこと-
- 医師への評価
- "Ideal or Perfect Patient"
- 冬が去って、春が来ますね
- 日本人のクスリ好き
- "Publish or Perish"
- 変貌する現代医療 -Memento mori-
- 過ちは人のつね -医療過誤-
- 教えを垂れる
- 評価し評価されること
- 臨床医の規範
- 文人たちの病のとらえ方 -森 鴎外・正岡子規・石川啄木・夏目漱石・高見 順-
- 院長の電子カルテ論 -一臨床医の意識改革が前提:ITのメリットを活かすために-
- 第3章 言葉のロマン
- 本の題名 -奇を衒(てら)うか中道を行くか-
- 世に名を残す-論語の言いようの難しさ・微妙さ-
- 「私はコーヒー」"I am coffee."?
- プロフェッサーの呼び名
- "You are what you eat."
- 国際化と語学力
- 台湾からの透析患者、到来 -持参のパンフレットに思う-
- Surgeon General:軍服の文民長官
- 言葉と態度 -「医療はサービス業」に寄せて-
- 都ぞ弥生 歌碑
- ぼこい/ははこい(母恋)
- 辞典を読む -言葉の海-
- 漢字の効用
- カタカナ語の氾濫
- そっ啄
- "I am a woman, Dr.Ohira."
- 英文和訳の難しさと微妙さ
- 第4章 いのち
- 次男・晋爾の急逝
- 晋くんへ
- 亡くなった次男坊の机のなか
- うつろな心 -大岡 信著:新折々のうた(4)を読む-
- 悲しみ
- 命はどこへ行くのか
- 毎日の命に感謝を -来し方を思い浮かべて-
- 老いの受容
- 追悼のことば -剖検ご協力者追悼式(1999年9月22日)-
- 透析スタッフと患者さんとの関係
- 関口定美先生の思い出のごく一部
- 故 熊野和雄先生を悼む
- 花は若さの象徴か -老木に花咲かす-
- 腎移植 -宇宙飛行士から娘へ-
- 藤澤純爾先生を想う
- 「老いる」ショック
- 人の命と臓器移植
- ひとの命 -透析医療を見据えて-
- 透析療法と生命倫理-対談/大平整爾(ゲスト)・宮田親平(聞き手)-
- 第5章 診療の合間に
- 旅は道づれ
- 長崎再訪 -出島とシーボルト記念館-
- 腎臓の機能解明 -歴史の小径-
- 野口雨情と室蘭
- 輝き飛躍せよ、若人たちよ
- お酒:百薬の長か、悪魔の水か
- 思いがけない患者さん
- コペルニクスのスズラン
- 定年後、再就職した友への通信
- 遙か遠くなりにけり、わが青春の立川インターン
- ふるさと -遠きにありて思うもの-
- 水にまつわるお話
- スカイ・プリンセス号からの訪問者
- 道産子の体質・体力
- 道成寺参観
- 自著送付と「急性ちゅう様突起炎」
- ヴェサリウスの人体構造論(ファブリカ)-初版本 2億1400万円で落札!-
- "Student t-test”のこと
- 娘からのE-mail
- リップ・リーディングをする子供
- グレープフルーツの木
- 鈴木重統教授と野球
- 横浜のあるレストラン -ちょっと素敵な日米老夫婦お二人-
- 「はちきん」と「いごっそう」-南国土佐を訪れて-
- 雪原に描くシュプール-おやじとスキーとシュプール-