骨代謝の基礎と臨床、最近の話題まで


腎と骨代謝ハンドブック

  • 【監修】 黒川 清
  • 【編集】 鈴木 正司/秋澤 忠男/松本 俊夫/塚本 雄介
  • 【ISBN】 4-88875-101-3
  • 【本体価格】 8,000円
  • 【刊行年月】 1997年 11月
  • 【版組】 B5
  • 【ページ数】 331ページ
  • 【在庫】 なし

腎と骨代謝の基礎から骨疾患の診断・治療、最近のトピックスまでを網羅し、わかりやすく解説.
主要内容(執筆者)
第一部 基 礎
第I章 カルシウムの出納とその調節系 (深川雅史,黒川 清)
  • I.細胞外カルシウム濃度はいかにして維持されるか
  • II.副甲状腺はどのように細胞外イオン濃度の変化を感知して反応するか
  • III.腎におけるカルシウム出納はどのように調節されているか
  • IV.骨におけるカルシウム出納の調節
  • V.腎臓と骨のカルシウム出納調節はリンクしている
  • VI.カルシトニンの生理的役割は
  • VII.カルシウム出納調節系は進化の過程でどのように完成されたか
  • VIII.カルシウム出納の厳密な調節システム
第II章 リンの出納とその調節系 (小野博道,清野佳紀)
  • I.細胞外Pi濃度はどのように維持されるか
  • II.腎での調節はいかに行われているか
  • III.細胞外Pi濃度は骨の石灰化にどのように影響するか
  • IV.細胞外Pi濃度はいかに感知されるか
第III章 マグネシウムの出納とその調節系 (石村栄治,西沢良記)
  • I.Mgの生体内分布と生物学的作用
  • II.腎におけるMg代謝の調節
  • III.腸管におけるMgの吸収
  • IV.Mgとカルシウム調節ホルモン,骨代謝
第IV章 副甲状腺ホルモン (福本誠二)
  • I.PTHはどのように合成されるか
  • II.PTHの分泌調節はどうなっているか
  • III.PTHはどのように作用するか
  • IV.PTHの代謝の概要
第V章 副甲状腺ホルモン関連ペプチド (池田恭治)
  • I.PTHrPの構造
  • II.PTHrPの機能-生理作用
  • III.癌とPTHrP
  • IV.PTHrP遺伝子の制御機構
  • V.PTHrPの臨床応用
第VI章 ビタミンD (大薗恵一)
  • I.ビタミンD作用機構の概略
  • II.ビタミンD受容体
  • III.ビタミンD応答配列(VDRE)
  • IV.Nongenomic action
  • V.ビタミンD不応症
第VII章 カルシトニン (和田誠基)
  • I.カルシトニンの歴史
  • II.カルシトニンの構造と活性について
  • III.カルシトニン受容体について
  • IV.血清カルシトニン値の測定はどのような臨床的意義があるか
  • V.カルシトニンはどのように骨に作用し,なぜエスケープ現象を引き起こすのか
  • VI.カルシトニンはどのように腎に対して作用するか
  • VII.カルシトニンは骨・腎以外の臓器に対してどのような作用をもつのか
第VIII章 骨の形態と機能 (中村利孝)
  • I.骨組織の形態はどのような機能により作られているか
  • II.骨のリモデリングとはどういうものか
  • III.骨のモデリングとはどういうものか
  • IV.骨のリモデリングとモデリングはどのような関係にあるか
  • V.力学負荷は骨の発育にどのような効果を及ぼしているか
  • VI.力学負荷による骨の弾性変形は骨のモデリングとリモデリングにどういう効果があるか
  • VII.モデリングとリモデリングは骨の力学的性質にどのように関係するか
  • VIII.副甲状腺ホルモンと活性型ビタミンDはリモデリングとモデリングにどのように作用しているか
  • X.エストロゲンはリモデリングとどのように関連しているか
第X章 骨細胞の機能とその調節系 (松本俊夫)
  • I.骨再構築系と骨代謝平衡の維持
  • II.破骨細胞による骨吸収
  • III.骨芽細胞による骨形成
第二部 臨 床
A.症候と診断
  • 第I章 高カルシウム血症 (杉本利嗣)
    • I.高Ca血症による症候
    • II.高Ca血症の発現機序
    • III.高Ca血症の原因疾患とこれらの病態
    • IV.高Ca血症の鑑別診断
  • 第II章 低カルシウム血症 (山岡完次)
    • I.低Ca血症の一般的な症状は
    • II.低Ca血症をきたす疾患の鑑別は
  • 第III章 高・低リン血症 (杉本明子,重松 隆)
    • I.低リン血症
    • II.高リン血症
  • 第IV章 高・低マグネシウム血症 (花房規男,花井順一)
    • I.Mgの調節系
    • II.低Mg血症
    • III.高Mg血症
  • 第V章 高・低カルシウム尿症 (山本通子)
    • I.Ca代謝における腎臓の重要性
    • II.腎でのCa輸送に影響する諸要因
    • III.高Ca尿症の原因と治療
    • IV.低Ca尿症の原因と治療
  • 第VI章 骨代謝マーカー (衣笠えり子,横田直子,新倉一彦)
    • I.なぜ骨代謝マーカーが必要か
    • II.骨代謝マーカーとは
    • III.骨形成マーカー
    • IV.骨吸収マーカー
    • V.RODにおける骨代謝マーカーの意義
  • 第VII章 骨病変の画像診断 (福永仁夫)
    • I.RODの画像診断
    • II.骨病変の放射線学的手法による定量的評価
  • 第VIII章 骨病変の組織診断 (惠 以盛,谷澤龍彦,荒川正昭)
    • I.腎性骨異栄養症とは
    • II.リモデリングとは
    • III.骨形態計測による診断
    • IV.腎性骨症骨組織の病期による分類
B.病態と治療
  • 第I章 腎性骨異栄養症 (塚本雄介)
    • (1) 透析前腎不全
      • I.腎不全の進行に伴いPTH分泌が上昇する機序
      • II.骨変化はいつから始まるか
      • III.保存期においてビタミンD補充療法が必要か
      • IV.適切な保存期治療法とは
      • V.保存期治療の方法論
      • VI.いかにして治療するか
      • VII.二次性副甲状腺機能亢進症の保存期における予防が必須
    • (2) 透析期腎不全 (安藤亮一,秋葉 隆)
      • I.透析期腎不全において二次性副甲状腺機能亢進症はいかに進展するか
      • II.PTH分泌のセットポイントをめぐる論議
      • III.副甲状腺腫大はどのようなメカニズムで起こるのか
      • IV.アルミニウム(Al)が原因でない低回転骨症が増加している
      • V.低回転骨症の臨床的意義
      • VI.CAPD患者の腎性骨異栄養症
      • VII.腎性骨異栄養症の治療の原則
      • VIII.Pコントロールは重要だが難しい
      • IX.二次性副甲状腺機能亢進症に対する治療法
      • X.低回転骨症の治療をどうするのか
    • (3) 移植期腎不全 (渡邊有三,冨永芳博)
      • I.腎移植後に起こる病態の整理
      • II.腎移植後の二次性副甲状腺機能亢進症
      • III.アルミニウム骨症
      • IV.アミロイド骨関節症
      • V.移植に伴う骨塩濃度(BMD)の変化と骨粗鬆症
      • VI.骨塩濃度減少と治療薬剤との関係
      • VII.腎移植に頻発する骨合併症
    • (4) 小児腎不全患者の骨障害 (五月女友美子,増田英子,本田雅敬,伊藤 拓)
      • I.末期腎不全小児におけるRODの疫学
      • II.診 断
      • III.治 療
  • 第II章 腎不全アミロイド症と骨病変 (下条文武)
    • I.腎不全アミロイド症とは
    • II.どのような臨床症状が起こるのか
    • III.診断に有用な検査は
    • IV.透析膜のタイプと発症の関係
    • V.有効な治療法とは
  • 第III章 くる病と骨軟化症 (田中弘之)
    • I.疾患の概念と分類
    • II.症状,検査所見
    • III.典型的ビタミンD欠乏性くる病以外のくる病,骨軟化症
  • 第IV章 尿路結石症 (竹内靖博)
    • I.尿路結石症の分類と成因
    • II.高カルシウム尿症-尿路結石症の最大の危険因子
    • III.高尿酸尿症-尿路結石症の隠れた危険因子
    • IV.治 療
  • 第V章 骨粗鬆症 (田畑 勉,西沢良記)
    • I.腎不全での骨障害とは
    • II.骨減少はどのように評価するか
    • III.透析患者の骨減少症の評価
    • IV.腎性骨異栄養症の治療
  • 第VI章 悪性腫瘍 (佐藤幹二)
    • I.MAHの病態
    • II.MAHの診断
    • III.MAHの治療
    • IV.MAH治療時の注意事項
  • 第VII章 その他の代謝性骨疾患 (鈴木正司)
    • I.代謝性骨疾患
    • II.ネフローゼ症候群(NS)に伴う骨病変
    • III.薬剤による骨病変
第三部 トピックス
第I章 ビタミンD代謝の新たな展開 (新木敏正)
  • I.ビタミンD代謝の概要
  • II.25-水酸化酵素の性質と局在
  • III.活性型ビタミンDの生合成に影響を及ぼす因子
  • IV.活性型ビタミンDの代謝
  • V.24-水酸化酵素の発現とその調節
第II章 新しいビタミンD誘導体の臨床への応用 (秋澤忠男,高橋恵子)
  • I.二次性副甲状腺機能亢進症を対象とした新しいビタミンD誘導体
  • II.二次性副甲状腺機能亢進症に伴う骨病変を対象とした新しいビタミンD誘導体
  • III.骨粗鬆症を対象とした新しいビタミンD誘導体
第III章 Ca2+- sensing receptor -その機能と役割 (根本正則,岩崎香子,深川雅史)
  • I.細胞外カルシウムイオンによる副甲状腺機能の調節
  • II.Ca2+- sensing receptorの構造とその機能
  • III.Ca2+- sensing receptor遺伝子の変異による疾患
  • IV.Ca2+- sensing receptor数の変化による病態
  • V.Ca2+- sensing receptorに作用する薬剤