大腸ポリープはポリペクトミーすべきか否か


大腸ポリペクトミーはどこまで必要か

  • 【監修】 中村 孝司
  • 【編集】 多田 正大/工藤 進英
  • 【ISBN】 4-88875-097-1
  • 【本体価格】 10,000円
  • 【刊行年月】 1997年 04月
  • 【版組】 B5
  • 【ページ数】 167ページ
  • 【在庫】 なし

目 次
第I章 現時点における内視鏡治療の実態
1.一般病院の場合(鈴木 康元)
  • a.病院における大腸検査・治療の実体
  • b.担癌率およびsm浸潤率の変遷
  • c.大腸腫瘍性病変の年齢
  • d.大腸腫瘍性病変の性
  • e.大腸腫瘍性病変の占居部位
  • f.大腸腫瘍性病変の形態
  • g.大腸腫瘍性病変の大きさ
2.大学病院の場合(河野 弘志,鶴田 修)
  • a.内視鏡治療の頻度
  • b.内視鏡治療の適応と方法
    • 適応/方法(ホットバイオプシー/ポリペクトミー/内視鏡的粘膜切除術/ピースミールポリペクトミー/レーザー治療,高周波治療,ヒーターブローブ凝固法)
  • c.内視鏡治療後の方針
    • 追加切除/内視鏡による経過観察
3.集検発見ポリープとその取り扱い(安藤 正夫,望月 福治)
  • a.有腫瘍率とその内訳
  • b.発見腫瘍の治療方針
  • c.内視鏡治療例の成績
  • d.経過観察例の成績
*編者のコメント(多田 正大)
第II章 微小病変,小病変はどこまで治療すべきか
A.微小病変,小病変はどの程度発見されるか
  • 1.集検,人間ドック検診の場合(多田 正大,藤田 直子)
    • a.農村における住民大腸癌検診での頻度
    • b.都市部における職域大腸癌検診での頻度
    • c.人間ドックにおける頻度
  • 2.一般病院の場合(田淵 正文)
    • a.微小病変の発見頻度
    • b.初診時と再診時における腫瘍発見頻度
    • c.大腸腫瘍発見率の差はなぜか
  • 3.大学病院の場合(岡本 春彦,畠山 勝義)
    • a.大腸内視鏡検査施行の理由
    • b.大腸腫瘍の内訳
    • c.腺腫,早期癌の形態,大きさ
    • d.腫瘍の大きさから見た症例数
    • e.内視鏡治療後のサーベイランス
  • *編者のコメント(工藤 進英)
B.腺腫,癌と非腫瘍性病変の鑑別は可能か
  • 1.通常観察の場合(安藤 正夫,望月 福治)
    • a.非腫瘍性病変の頻度
    • b.腺腫,癌と非腫瘍性ポリープとの通常観察における鑑別
      • 5㎜以下の腺腫と癌との鑑別/過形成ポリープとの鑑別/炎症性ポリープとの鑑別/若年性ポリープ/P-J型ポリープ/粘膜下腫瘍
  • 2.通常観察における腺腫,癌と非腫瘍性病変との鑑別(五十嵐 正広)
    • a.非腫瘍性病変の頻度
    • b.腺腫,癌と非腫瘍性ポリープとの通常観察における鑑別
      • 5㎜以下の腺腫と癌との鑑別/過形成ポリープとの鑑別/炎症性ポリープとの鑑別/若年性ポリープ/P-J型ポリープ/粘膜下腫瘍
  • 3.拡大観察の場合(藤井 隆広)
    • a.通常内視鏡観察での腫瘍・非腫瘍の鑑別
    • b.拡大内視鏡の利点
    • c.拡大内視鏡観察における腫瘍・非腫瘍の鑑別
  • 4.大腸表面微細観察は有用か?(佐野 寧,青山 伸郎)
  • 5.実体顕微鏡から遡及する(河野 弘志,鶴田 修)
    • a.pit pattern診断
    • b.非腫瘍と腫瘍の鑑別
    • c.腺腫と癌の鑑別
    • d.深達度診断
  • *編者のコメント(多田 正大)
C.小さいポリープはどこまで治療すべきか
  • 1.pit pattern診断からの検討(山野 泰穂)
  • 2.微小腺腫の自然史と微小ポリープの取り扱い(田淵 正文)
●私はこう考える“小さいポリープの治療”
  • 担癌率およびsm浸潤率から見た検討(鈴木 康元)
  • 大腸微小病変の効率よい取り扱い方法(河野 弘志,鶴田 修)
  • 5㎜以下の隆起型は治療不要(安藤 正夫,望月 福治)
  • 小さいポリープに対する積極的切除意義(岡本 春彦,畠山 勝義)
  • 5㎜以下のポリープをどうするか(佐野 寧,藤盛 孝博)
  • 小さくても腫瘍性病変ならポリペクトミーが必要(五十嵐 正広)
  • 微小病変に対する治療(藤井 隆広,尾田 恭)
  • 大きさと肉眼形態から見た悪性度(田中 信治,平賀 裕子)
  • 微小病変に対する内視鏡治療の効率向上を目指して(斉藤 裕輔,高後 裕)
*編者のコメントのコメント(工藤 進英)
第III章 大きいポリープはどこまで治療できるか
A.深達度からの限界
  • (1)sm細分度分類からみた適応と限界
    • 1.sm癌浸潤度分類からみた適応と限界(山野 泰穂)
    • 2.浸潤先進部の組織学的分化度の重要性(田中 信治,木村 敏久)
      • a.sm細分類
      • b.sm浸潤先進部の組織型
      • c.sm細分類と浸潤先進部組織型の関係から見たリンパ節転移率
      • d.リンパ節転移危険因子の多変量解析結果
      • e.大腸sm癌のEMRの適応基準
    • *編者のコメント(多田 正大)
  • (2)深達度診断はどこまで正確にできるか
    • 1.通常内視鏡の場合(河野 弘志,鶴田 修)
      • a.早期大腸癌の大きさ別,形態別のsm浸潤率およびsm浸潤度
      • b.早期大腸癌の表面性状別浸潤度
      • c.non-lifting sign
    • 2.拡大内視鏡の場合(佐野 寧,青山 伸郎)
    • 3.拡大内視鏡の場合(藤井 隆広)
    • 4.EUSの場合(安藤 正夫,松永 厚生)
      • a.深達度診断の指標
      • b.超音波機種
      • c.深達度診断の成績
    • 5.X線を含めた総合診断の場合(斉藤 裕輔,折居 裕)
      • a.sm細分類からみた各種検査法における深達度診断能治療選択における深達度診断能
    • *編者のコメント(多田 正大)
B.大きさ,形態などからの限界
  • 1.隆起型の場合(岡本 春彦,畠山 勝義)
  • 2.陥凹型の場合(山野 泰穂)
  • 3.LSTの場合(田中 信治,谷本 達郎)
    • a.LST内視鏡切除後の遺残・再発の原因
    • b.LST内視鏡切除後の遺残・再発病変の特徴
  • 4.一括切除か分割切除か?(斉藤 裕輔,高後 裕)
    • a.EMRにおける腫瘍径別の病理組織学的断端陽性率
    • b.切除法別の断端陽性率
    • c.症例呈示
    • d.EMRにおける一括切除の重要性
  • *編者のコメント(工藤 進英)
C.合併症の発生からみた限界と対策
  • 1.大きさおよび組織からみた検討(鈴木 康元)
    • a.大腸ポリペクトミー後の合併症
    • b.病変の大きさと合併症の発現頻度および担癌率
    • c.病変の組織と合併症の発現頻度
    • d.合併症の発症日
    • e.合併症を予防するためのコツ
  • 2.偶発症からみた内視鏡切除の限界と対策(田中 信治,春間 賢)
    • a.偶発症の発生状況
    • b.出血とその対策
    • c.穿孔とその対策
  • 3.クリッピングの有用性(岡本 春彦,畠山 勝義)
  • *編者のコメント(多田 正大)
●私はこう考える“大きいポリープの治療”
  • 内視鏡診断に基づいた分割切除(工藤 進英)
  • 大きさは定義できるか(佐野 寧,青山 伸郎)
  • 内視鏡治療の適応と限界(藤井 隆広)
  • 大きさは技量と深達度診断の正確さに応じて決まる(五十嵐 正広)
  • 大きいポリープの治療法とその限界(河野 弘志,鶴田 修)
  • 30㎜以上の腺腫および早期癌の取り扱いについて(安藤 正夫,望月 福治)
第IV章 放置したポリープのサーベイランスはどうすべきか
1.放置した場合のサーベイランスについて(五十嵐 正広,勝又 伴栄)
  • a.放置してもよいポリープとは
  • b.サーベイランスの必要性について
  • c.摘除後サーベイランスで発見される腫瘍の頻度
  • d.ポリープの大きさとサーベイランスによる癌発見率
  • e.初回治療個数別癌発見率
  • f.サーベイランスで発見された癌
  • g.サーベイランスの実際
2.大腸内視鏡検査における見逃しの可能性と検査間隔の設定(藤井 隆広,大桑 正名)
  • a.NAD例における腫瘍発見率
  • b.NAD例の検査間隔と腫瘍発見率
  • c.既往切除病変の性状と腫瘍発見率
  • d.初回見逃しの可能性
  • e.サーベイランスの在り方
*編者のコメント(工藤 進英)