陥凹型早期大腸癌の診断と治療をわかりやすくコンパクトにまとめた


陥凹型早期大腸癌

診断と治療の新しい展開

  • 【著】 工藤 進英
  • 【ISBN】 4-88875-091-2
  • 【本体価格】 8,400円
  • 【刊行年月】 1996年 09月
  • 【版組】 B5
  • 【ページ数】 111ページ
  • 【在庫】 なし

新しい概念である陥凹型早期大腸癌をしっかりとらえ,早期大腸癌の本質に迫る診断と治療を行うための画期的参考書
カラー写真107点 色図37点 白黒図65点
目 次
第1章 Overview・陥凹型早期大腸癌
1.陥凹型(depressed type)早期大腸癌の典型例
2.陥凹型(depressed type)早期大腸癌の定義
3.陥凹型(depressed type)早期大腸癌発見の歴史
4.現時点での陥凹型早期大腸癌の欧米での評価
第2章 症例で示す陥凹型(depressed type)大腸癌の種類と特徴
1.特徴的な陥凹型早期大腸癌症例
  • 微小癌の症例/褪色調を呈する症例/周堤隆起のないpure IIc病変/段差のあるpure IIc type/周辺隆起を伴うIIc病変
2.陥凹型早期大腸癌所見の3つの特徴
  • 無名溝消失所見とは
3.陥凹型大腸癌の特徴であるIIIS型pit pattern
4.内視鏡での陥凹型早期大腸癌:見つけ方の基本
  • 1) 通常観察での存在診断:淡い発赤
  • 2) 質的診断でのポイント
第3章 大腸癌はどのように発育進展するか
1.以前考えられていた発育進展ルート
2.Mountain route
3.Direct route
4.側方発育型腫瘍(laterally spreading tumor:LST)
5.LSTのgranular type(G)とnon-granular type(NG)
第4章 大腸癌のpit pattern(腺口形態)分類
III型pitの亜分類
1.I型pit pattern
2.II型pit pattern
3.IIIL型pit pattern
4.IIIS型pit pattern
5.IV型pit pattern
6.V型pit pattern
7.amorphism
8.amorphous sign(+)
9.実体顕微鏡pit patternと組織診断の比較
10.pit patternから見た早期大腸癌のsm癌率
第5章 拡大電子スコープ
1.pit pattern診断に有効な拡大電子スコープの開発
2.拡大電子スコープを行う手順
3.拡大電子スコープ観察のポイント
4.拡大電子スコープとpit pattern診断
5.実体顕微鏡と拡大電子スコープのpit patternの一致率
6.拡大電子スコープによるpit pattern認識の重要性
7.拡大電子スコープによる観察の実際
8.早期大腸癌の内視鏡診断手順
9.辺縁性状の分類
第6章 肉眼形態分類とsm浸潤度
1.早期大腸癌の肉眼形態分類
2.IIaは表面型早期大腸癌として重要か
3.領域をもった陥凹がある群と,陥凹をもたない群の分類が重要
4.新しい区分,「隆起型」,「陥凹型」,「LST」
5.早期大腸癌におけるsm癌率
6.大腸腺腫早期癌におけるsm癌率
7.大腸癌におけるsm浸潤率
8.sm浸潤度分類
第7章 大腸内視鏡による浸潤度診断
1.発育の早い進行癌
2.biopsyを行うときの盲点
3.IIIL型pit patternは腺管が横にbranchを作る
4.Gyrus like(脳回転状)pattern
5.IIIS pitが陥凹型de novo cancerの基本的なパターン
6.pit patternから浸潤度を見た早期大腸癌の発育進展
第8章 陥凹型早期大腸癌鑑別診断に重要なIIa+dep
1.IIcと鑑別すべきIIa+dep
2.IIa+depの定義
3.IIa+depの発育進展と内視鏡像の特徴
4.陥凹部の肉眼形態別pit patternからみたIIa+dep
5.肉眼形態別の病理組織診断からみたIIa+dep
6.IIa+depの内視鏡所見
7.なぜIIa+depとIIcの鑑別は必要か
第9章 側方発育型腫瘍(laterally spreading tumor:LST)
1.LSTの概念の必要性
2.LSTの定義
3.LSTのsm癌率
4.LSTの症例
第10章 Present Condition & Perspective:陥凹型早期大腸癌
1.IIc所見の発見率と発見のきっかけ
2.陥凹型病変は進行癌になりやすい
3.陥凹型病変内視鏡診断のポイント
  • 空気変形所見
4.大腸sm癌の発育進展分類を考える
5.大腸sm癌の発育方向による分類を考える
6.早期大腸のsm浸潤率
7.EMRによる治療
8.EMRができない場合の処置(laparoscopic assist)
9.大腸腫瘍性病変の治療方針
10.見逃しやすいIIc病変
11.発育段階と検査レベル
  • 現在の知見
12.De novo癌の海外からの報告
13.さらなる啓蒙のために若人に期待する