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胃粘膜の正常構造・分化に基づいた胃生検診断(Group分類)へのアプローチ
基礎から学ぶ 胃癌の病理
- 【著】
塚本 徹哉
- 【ISBN】
978-4-88875-278-7
- 【本体価格】
5,400円
- 【刊行年月】
2015年 05月
- 【版組】
B5判
- 【ページ数】
136ページ
- 【在庫】
あり
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- 胃癌は複数の遺伝子異常の積み重ねで起こることが分かってきているが,実際にその診断をする場合,Helicobacter pylori感染を背景に,慢性萎縮性胃炎,腸上皮化生,さらには胃癌,と様々な情報を判別しなければならない.そのためには,その対照となる正常胃粘膜の腺上皮の構築,細胞分化,増殖を正しく理解し,そこからのずれを質的量的に把握し,異型性や異型度の判定をするということが必要になってくる.
本書は,自分が病理を始めて右往左往していたころを思い出しながら,臨床の先生方や若い病理の先生にも,胃粘膜の正常構造・機能・分化,そして,そこから徐々にずれていく様々の胃の病変の成り立ちを分かって頂けるようにとの思いで綴った.
- 1. 胃粘膜の正常構造と細胞分化
- 解剖/胃粘膜の構造/胃底腺/幽門腺/神経内分泌細胞/附録:各種分子の発現パターン
- 2. Helicobacter pylori感染,慢性胃炎,腸上皮化生
- H. pyloriとその棲息環境/慢性胃炎/慢性萎縮性胃炎と腸上皮化生/胃炎の評価
- 3. 胃生検組織診断分類(Group分類)の概要
- 胃生検組織診断分類(Group分類)―13版から14版への改訂のポイント/Group X/Group 1/Group 2/Group 3/Group 4/Group 5
- 4. 胃癌(腫瘍)の肉眼型分類,深達度
- 5.胃生検診断フローチャート
- 腫瘍細胞量は十分か?/腺管の異型性の判定/細胞の異型性の判定/間質を見る
- 6.Group分類別の病理学的鑑別の実際
- (1) 過形成性および再生性病変(Group 1)
- ポリープの肉眼分類/ポリープの組織分類/再生異型/その他
- (2) 腺腫性病変(Group 3)
- (3) 癌確定診断に至る過程(Group 2,Group 4)
- 癌の診断に至る過程:初回Group2の場合/初回Group3との鑑別が問題となった場合/初回Group4の場合
- (4) 胃癌の組織診断と免疫組織学的分類(Group 5)
- 胃癌の病理形態学的分類/構成する細胞の分化をもとにした胃癌の分類/胃・腸分化マーカー以外の免疫組織学的分類
- コラム
- 民族の文化と細胞分化/ピロリ菌かゴミか?/Vienna Classification/輪切りはこわい/外か中か?
- Side memo
- HE染色での色調/PAS染色/免疫染色の色素/細胞分化を規定する転写因子/Ki-67/p53/胃隆起性病変の肉眼分類/中間径フィラメント/欧米の胃癌の分類/HER2/neu/Epstein-Barr Virus(EBV)