部位別に,挿入手技から観察までを,臨床現場で活躍している16人が解説


ワンポイントアドバイス 大腸内視鏡検査法

  • 【編集】 五十嵐 正広/田中 信治
  • 【ISBN】 4-88875-158-7
  • 【本体価格】 3,800円
  • 【刊行年月】 2004年 05月
  • 【版組】 B6判変形
  • 【ページ数】 320ページ
  • 【在庫】 なし
     ※電子版のみございます。

序文より
本書の特徴は,大腸鏡検査に必要な事項を細部に分類し,同じテーマをベテランの先生方にポイントをしぼって解説していただいた点にある.したがって読者は,同じテーマに対する複数の意見や方法を知ることができ,その中から自分のやり方にあった解決法を見い出すことができる.また,図表も入れて解説していただいているので非常に理解しやすくなっている.本の形態もポケットにはいるような大きさとなっており,本棚から取り出して読んでいただくというより,ポケットに常に入れ,検査中の現場で役立ていただきたいと考えている.また,本書は,基礎的な手技の解説も含まれており,手技の向上のみならず新しく検査をはじめようとする先生方の入門書としてもお役に立てるものと自負している.
目 次
第1章 informed consent
1.informed consentは患者との信頼関係を築くための重要なプロセス 鈴木 康元
  • 1.informed consentの必要性
  • 2.informed consentのとり方
  • 3.informed consentの効果
2.informed consentの目的 五十嵐正広
  • 1.同 意 書
  • 2.informed consentと偶発症
  • 3.トラブルの予防
3.informed consentによる説明 田中 信治
  • 1.検査法の選択
  • 2.説明すべきポイント
  • 3.偶発症については必ず説明しておく
4.患者が説明を十分理解することが重要 塚越 洋元
  • 1.承諾書と小冊子
  • 2.必ず文書で残す
5.外来治療を行ううえでもinformed consentは重要 井上 雄志
  • 1.informed consentの重要性
  • 2.informed consentのための必要事項
6.informed consentの重要なポイント 斉藤 裕輔
  • ● 重要なポイント
第2章 前 処 置
1.大腸内視鏡のための洗腸法-歴史と現状 光島 徹
  • 1.Golytely以前
  • 2.Golytely登場
2.大腸内視鏡検査成否の3分の1 は前処置で決まる 樫田 博史
  • 1)大腸内視鏡検査は前処置の時点で始まっている
  • 2)問診が大切
  • 3)便を見ること
  • 4)前処置で偶発症をきたさないためには
3.検査食を併用した腸管洗浄法 田中 信治
  • 1)レトルトパウチ食品の併用
  • 2)半消化態栄養剤等の併用
  • 3)繊維成分の多い食品をとらぬよう指導
  • 4)腸内の多数の気泡対策
4.前処置の選択 鈴木 康元
  • 1)前処置の目的
  • 2)前処置の種類
    • a)Brown変法(B法)
    • b)PEG-ELSによる腸管洗浄法(N法)
    • c)クエン酸マグネシウムによる腸管洗浄法(M法)
  • 3)前処置の選択
5.被検者が受け入れやすい前処置 津田 純郎
  • 1)前処置例1
  • 2)前処置例2
  • 3)前処置例3
6.前処置の実際-腸管洗浄法 五十嵐正広
  • 1)腸管洗浄法
  • 2)在 宅 法
  • 3)検査食+ニフレック
  • 4)高圧浣腸法
7.腸管の完全な洗浄-下剤および検査食 鶴田 修・河野 弘志
  • 1)検査前日の食事
    • a)一般的患者および下痢をしている患者に対して
    • b)便秘の患者に対して
  • 2)検査前日の下剤投与
    • a)一般的患者に対して
    • b)便秘の患者に対して
  • 3)検査当日の前処置
    • a)経口腸管洗浄液(ニフレックィ)2,000mlの投与
    • b)マグコロールP 2包(100g)+水1,800mlの投与
第3章 Sedatio
1.sedationの功罪と注意点 鈴木 康元
  • 1)sedationの功罪
  • 2)sedationの種類
  • 3)sedationの量
  • 4)sedationの注意点
2.原則的には不要だが行う場合は慎重な挿入を 浜本 順博
  • 1)原則的には不要
  • 2)鎮静下では普段以上に慎重な挿入を
3.リラックスして検査を続けられる雰囲気作りが重要 松田 尚久
  • 1)検査時の緊張や不安をできる限り軽減させること
  • 2)鎮痛剤・鎮静剤使用の実際について
  • 3)sedationに頼らない挿入法を身につけること
4.sedationが必要な症例にのみ使用 井上 雄志
  • 1)sedationが必要な症例とは?
  • 2)実際の使用薬品・使用量
5.sedationを行う場合の重要なポイント 斉藤 裕輔
  • ● 重要なポイント
6.技術をsedationでごまかすな 樫田 博史
  • 1)sedationの欠点
  • 2)会話術もsedationのうち
  • 3)sedationの実際とコツ
  • 4)sedationに頼るな
第4章 挿入時の空気量
1.scope挿入時の空気量 光島 徹
2.軸保持短縮法における挿入時の空気量 田中 信治
  • 1)大腸内視鏡挿入法でとくに重要な空気量
  • 2)挿入中の送気量を極力少なめに
  • 3)用手圧迫の併用と用手圧迫のポイント
3.送気量・三つの誤解 塚越 洋元
  • 1)空気量が多ければ多いほど挿入困難例は増える
  • 2)無意識に大量の送気をしている
  • 3)大腸は空気を入れてしまうと元の形には戻らない
  • 4)大腸は送気量が多ければ多いほど難しくなる
4.空気量-四つのポイント 田村 智
  • 1)適当な空気量
  • 2)内視鏡の操作
  • 3)前 投 薬
  • 4)空気量の多くなる状態
5.腸管の空気量を減じる方法 浜本 順博
  • 1)SD junctionを越えるまではとくに少なめで
  • 2)こまめな腹部の触診は過剰な送気防止に繋がる
  • 3)腸管の空気を減ずるには
6.腸管の空気と残存液を吸引しながらの挿入 松田 尚久
  • 1)過度の送気は厳禁である
  • 2)空気吸引をうまく利用するのが挿入のコツである
第5章 体位変換と用手圧迫
1.scope挿入時の体位変換と用手圧迫 光島 徹
  • 1)体位変換
  • 2)用手圧迫
2.体位変換と用手圧迫は非常に有用で重要な手技であり多用している 安藤 正夫
  • 1)体位変換
    • a)挿 入 時
    • b)観 察 時
  • 2)用手圧迫
3.なくてはならないテクニック体位変換と用手圧迫 塚越 洋元
    • a)スコープは新しいか?
    • b)用手圧迫の力加減
4.体位変換と用手圧迫のポイント 趙 栄済
  • 1)体位および体位変換
    • 挿入時直腸~下行結腸下行結腸~上行結腸上行結腸~盲腸
  • 2)用手圧迫
    • 下行結腸~横行結腸Sポイント横行結腸~上行結腸Tポイント
5.体位変換と用手圧迫は困難な状況や疼痛などの局面を打開する役目 山野 泰穂
  • 1)体位変換
    • a) 腸管の自重による腸管形の変化
    • b) 腸管内の空気,液体を移動させることによる腸管内腔の改善
    • c)scopeの自重による効果
  • 2)用手圧迫
    • a) たわみを圧迫する場合
    • b) 腸管復元力を抑制
    • c) 進行角度を変える場合
6.有用な体位変換と用手圧迫 井上 雄志
  • 1)体位変換
  • 2)用手圧迫
    • a)S状結腸のたたみ込みが困難
    • b)横行結腸中部までの挿入時のS状結腸のloop形成時
    • c)肝彎曲部から上行結腸挿入時
7.基本的な圧迫ポイント 津田 純郎
  • 1)下腹部正中
  • 2)右下腹部
  • 3)左下腹部
  • 4)左悸肋部
  • 5)上腹部正中
  • 6)右悸肋部
第6章 スライディングチューブの使用
1.スライディングチューブ使用の利点・欠点と注意点 五十嵐正広
  • 1)スライディングチューブ(ST)使用の利点と欠点
  • 2)使 用 法
  • 3)ST使用時の注意
2.スライディングチューブの適応 井上 雄志
  • 1)大腸内視鏡挿入にスライディングチューブは必要か?
  • 2)筆者のスライディングチューブの適応
3.スライディングチューブを使用する場合 塚越 洋元
  • 1)scopeがたわむとき
  • 2)空気を抜くとき
  • 3)ポリープの回収時
4.スライディングチューブを使用する場合のポイント 浜本 順博
  • 1)回転を加えながらゆっくりと挿入する
  • 2)たわみ防止はもちろん,脱気にも有効
  • 3)挿入前の直腸診,腹部触診で装着するか決める
  • 4)腸管粘膜の巻き込みには十分注意
5.スライディングチューブの有用な使用法 鶴田 修・河野 弘志
  • 1)挿入時スライディングチューブの有用な使用法
  • 2)大きいポリープの回収
第7章 直腸への挿入
1.まずはscope選択から 松田 尚久
  • 1)慎重に肛門から直腸内へ挿入する
  • 2)直腸内のscope挿入の実際“勝負はすでに始まっている”
2.被検者をリラックスさせ,挿入に必要な情報を得ることが大切 浜本 順博
  • 1)検査の前に必要なこと
  • 2)scopeは押すのではなく左右に振る感覚で
3.挿入前にもすべきことがある 樫田 博史
  • 1)被検者の体位と,光源やモニターの配置について
  • 2)肛門指診も大切
  • 3)まだ挿入してはいけない
  • 4)やっと挿入開始
4.直腸診から始める 井上 雄志
  • 1)直腸診の必要性
  • 2)実際のscopeの直腸内挿入
  • 3)直腸内での転回
5.屈曲部をとらえる 田村 智
6.肛への挿入,肛門管・直腸の通過と観察 鶴田 修・河野 弘志
  • 1)患者の体位
  • 2)肛門部および肛門周囲の肉眼観察
  • 3)直腸指診
  • 4)scopeの挿入
    • a)肛門への挿入
    • b)肛門管の通過
    • c)直腸の通過
第8章 Rs-S junctionの越え方
1.立体解剖上の走行を理解しRs-S junctionを越える 田中 信治
  • 1)直腸の挿入観察は,左側臥位で
  • 2)大腸の立体解剖上の走行を理解することが重要
  • 3)無駄な送気をせず,むしろ吸引を多用
  • 4)内視鏡の微妙な抵抗感(フリー感)を得ることが重要
2.Hooking the Folds techniqueと回転の要素 光島 徹
3.体位変換と腹壁圧迫をうまく利用して短縮化をはかる 松田 尚久
4.大腸内視鏡検査の成否はRs-S junction の正しい越え方にある 塚越 洋元
  • 1)scopeの持ち方
  • 2)空気量が少ない場合
5.Rs-S junction の越え方で全体の成否が決まる 樫田 博史
  • 1)junction の直前で引くのがポイント
  • 2)櫓を漕ぐイメージ
  • 3)押して越えてはいけない
6.Rs-S junctionを越える重要なポイント 斉藤 裕輔
  • ●重要なポイント
7.直腸内の空気量を減らして越えることがポイント 山野 泰穂
第9章 SD junctionの越え方
1.習得すべき二つの基本的なSD junctionの越え方 津田 純郎
  • 1)S状結腸からSDJを短縮しながら越える方法
  • 2) S状結腸からSDJをpush操作で越える方法
2.S状結腸の走行パターンから考える 田村 智
  • 1)パターンA
  • 2)パターンB
  • 3)パターンC
3.SDの越え方には押し込み式と引き抜き式があ 五十嵐正広
  • 1)押し込み式
  • 2)引き抜き式
4.S状結腸短縮法,S状結腸伸展法 光島 徹
  • 1)S状結腸短縮法(shortening sigmoid colon technique)
  • 2)S状結腸伸展法(stretching sigmoid colon technique)
5.S状結腸をいかに通過させるか 安藤 正夫
  • 1)non push法
  • 2)push法
    • a)push once type
    • b)push again type
6.軸保持短縮法の実力発揮の場所 樫田 博史
  • 1)S状結腸に入ったら最初から短縮していく
  • 2)画面が左へ展開する場合
  • 3)いわゆるSトップでの短縮
  • 4)SD junction が急峻な場合
第10章 脾彎曲部の越え方
1.脾彎曲部で苦労するときのポイント 田中 信治
  • 1)脾彎曲~横行結腸の通過の基本
  • 2)脾彎曲の通過で苦労する場合
2.左へ屈曲する脾彎曲部 田村 智
>
3.細径scopeでもっとも難渋する場所 浜本 順博
  • 1)初心者はそれまでのアプローチに問題あり
  • 2)通過困難例での対応
4.脾彎曲部・円滑な挿入のポイント 井上 雄志
  • 1)脾彎曲部挿入の前に
  • 2)脾彎曲部の挿入法
    • a)脾彎曲部挿入前にS状結腸の短縮をはかる
    • b)脾彎曲部への挿入(横行結腸の入り口まで)
  • 3)脾彎曲から横行結腸中部までの挿入
5.越える前の状態が重要 鶴田 修・河野 弘志
  • 1.脾彎曲部を越える前の状態(scopeの直線化)
  • 2.脾彎曲部通過時
    • 1)S状結腸でのloop形成の予防
      • a)トルクをかける
      • b)用手圧迫
    • 2)脾彎曲部の鈍角化
      • a)downアングル
      • b)深 呼 吸
      • c)体位変換
6.脾彎曲部を越える重要なポイント 斉藤 裕輔
  • 重要なポイント
第11章 横行結腸での進め方
1.脾彎曲部を越えてからのポイント 鈴木 康元
  • 1.横行結腸を進める前に
  • 2.脾彎曲部を越えたら
  • 3.横行結腸中央部が見えたら
>2.横行結腸でも空気を抜き,腸管の短縮を心がける 浜本 順博
  • 1.左への旋回が中心
  • 2.吸引するだけで肝彎曲部が近づいてくる
3.基本的操作と,応用テクニック 五十嵐正広
  • 1.基本的な操作
  • 2.横行結腸が長い場合
  • 3.横行結腸でγ-loopを形成したら
4.横行結腸での重要なポイント 斉藤 裕輔
  • 重要なポイント
5.横行結腸でのscopeの進め方のポイント 山野 泰穂
  • 1.四つのポイント
  • 2.二つの基本挿入法
6.腸管の短縮やloopの解除が大切 樫田 博史
  • 1.脾彎曲から横行結腸中部まで
  • 2.横行結腸中部から肝彎曲まで
  • 3.横行結腸までが大切
第12章 肝彎曲部の越え方
1.“急がば回れ”の気持ちが大切 松田 尚久
  • 1.体位変換(左側臥位)と右季肋部の軽い圧迫が有効
  • 2.“急がば回れ”の気持ちをもつこと
2.左へ屈曲する脾彎曲部 田村 智
3.彎曲部にscope先端を引っかけること 鶴田 修・河野 弘志
  • 1.scopeを引いて肝彎曲部に近づいた後に彎曲部を通過する方法
    • 1)scopeに右ひねりを加えながら肝彎曲部を通過する手技
    • 2)scopeに左ひねりを加えながら肝彎曲部を通過する手技
    • 3)用手圧迫を利用する手技
    • 4)体位変換を利用する手技
  • 2.scopeを押して肝彎曲部に近づいた後に彎曲部を通過する方法
    • 1)用手圧迫を利用しない手技
    • 2)用手圧迫を利用する手技
    • 3)体位変換を利用する手技
4.肝彎曲部下降現象の利用,用手圧迫や体位変換を駆使する 田中 信治
  • 1.吸引によるparadoxical movement
  • 2.上行結腸に入りにくい場合
5.呼吸補助法と体位変換,用手圧迫法を用いる 趙 栄済
  • 1.基本的操作
  • 2.呼吸補助法と体位変換
  • 3.用手圧迫法
  • 4.スライディングチューブ
6.肝彎曲部を越えるポイント 斉藤 裕輔
  • 重要なポイント
第13章 盲腸から回腸終末部へ
1.回腸末端の挿入の適応と挿入頻度 井上 雄志
  • 1.回腸末端への挿入の前に(上行結腸から盲腸までの挿入)
  • 2.回腸末端の挿入
2.回腸末端へ内視鏡を挿入できる条件 津田 純郎
  • 1.回腸末端への内視鏡挿入
  • 2.回腸での内視鏡挿入
3.盲腸から回腸へのscope挿入の手順 鶴田 修・河野 弘志
  • 1.scopeの直線化
  • 2.盲腸底部までscope先端を挿入する
  • 3.scope先端が回盲弁下唇上を這うようにscopeを引く
  • 4.回盲口を確認する
  • 5.回腸末端入口を確認する
  • 6.回腸末端へ挿入する
  • 7.さらに口側回腸へ挿入する
4.大腸内視鏡検査の終着点は盲腸 田村 智
5.盲腸から回腸終末部への重要なポイント 斉藤 裕輔
  • 重要なポイント
6.scopeのフリー感を最高の状態に保持し盲腸から回腸末端へ 田中 信治
  • 1.scopeが直線化されていることが必須
  • 2.回盲弁開口部に挿入するコツ
第14章 挿入困難例への対策
1)術後癒着
  • 1.無理なscope操作は禁物 鈴木 康元
    • 1.術後癒着を起こす部位
    • 2.S状結腸に術後癒着のある場合
    • 3.横行結腸に術後癒着のある場合
    • 4.術後癒着例に対する注意点
  • 2.挿入に強い抵抗があったり,痛みを訴えたりする場合は検査を中止する 浜本 順博
    • 1.婦人科癌,帝王切開術後には細径scopeを
    • 2.大腸切除後
    • 3.胃切除後,胆E除後
  • 3.どんな症例でも癒着があるかもしれないことを前提に挿入せよ 樫田 博史
    • 1.脱気と小刻みな短縮が重要
    • 2.圧迫は有用か?
    • 3.体位変換は有用か?
    • 4.scopeの種類は?
    • 5.癒着例に王道なし
    • 6.何でも癒着のせいにするな
  • 4.手術の部位や臓器によって挿入困難な場所が異なる 五十嵐正広
    • 1.婦人科の手術後
    • 2.胃切除後
  • 5.術後癒着症例挿入時の重要なポイント 斉藤 裕輔
    • 重要なポイント
  • 6.検査前の問診で手術歴を確認する 田村 智
2)腸管過延長症(S状結腸,横行結腸)
  • 1.腸管過延長症と空気量 塚越 洋元
    • 1.hooking the fold の誤解
    • 2.結腸を伸ばしきってしまった場合
    • 3.横行結腸
  • 2.S状結腸挿入時,挿入後の対策 津田 純郎
    • 1.腸管過延長症とは?
    • 2.S状結腸挿入時の対策
    • 3.S状結腸挿入後の対策
  • 3.腸過長症への対応 松田 尚久
    • 1.S状結腸過長症例への対応
    • 2.横行結腸過長症例への対応
  • 4.S状結腸過長症 鶴田 修・河野 弘志
    • 1.double loopを形成する場合
      • a)口側のloopが完全に形成される前に肛門側のloopを解除する
      • b)二つのloopを一つずつ解除する
      • c)スライディングチューブを使用する
    • 2.大きいloopを形成する場合
      • a)用手圧迫を行う
      • b)太く,硬めのscopeを使用する
      • c)スライディングチューブを使用する
  • 5.結腸過長症の対処法 田村 智
    • 1.S状結腸過延長症
    • 2.横行結腸過延長症
3)その他
  • 1.高度の肥満症例 津田 純郎
    • 1.高度肥満症例の挿入困難例とは?
    • 2.push時の内視鏡操作
    • 3.用手圧迫と体位変換
    • 4.その他の工夫
  • 2.骨盤部の放射線照射例,S状結腸憩室多発例,痩せた女性,超高齢者,血便 浜本 順博
    • 1.骨盤部の放射線照射例,S状結腸憩室多発例では細径scopeを使用
    • 2.痩せた女性,超高齢者も細径scopeが有用
    • 3.血便に対する緊急内視鏡例
  • 癒着,体位変換不能,横行結腸loop形成,S状結腸軸捻転,下血例への対策 趙 栄済
    • 1.癒着症例
    • 2.体位変換不能例
    • 3.横行結腸loop形成例
    • 4.S状結腸軸捻転症例
    • 5.下血症例
第15章 高齢者(80歳以上の検査)
1.高齢者の挿入は慎重に 井上 雄志
  • 1.高齢者(80歳以上)の挿入困難の理由
  • 2.挿入困難理由に対する対策
    • 1)前処置が不良
    • 2)癒着などで腸管の可動性が不良
    • 3)挿入などの侵襲に対する体の抵抗力が低下
2.バイタルサインの変化にとくに注意 鈴木 康元
  • 1.高齢者(80歳以上)の検査における注意点
  • 2.前 処 置
  • 3.sedation
  • 4.挿 入 法
  • 5.リカバリー
3.無理をせず強い抵抗があったら中止する判断が必要 塚越 洋元
  • 1.前 処 置
  • 2.sedation
  • 3.挿入手技
  • 4.中止する勇気を
4.高齢者は大腸の筋層が萎縮していることが多い 田中 信治
  • 1.患者の肉体年齢を正しく認識する
  • 2.病歴の聴取や薬物服用歴に関してとくに注意する
  • 3.大腸内視鏡検査における注意点
5.80歳以上の高齢者を検査するときの重要なポイント 斉藤 裕輔
第16章 挿入時の穿孔予防
1.無理な操作をscopeに加えない 鈴木 康元
  • 1.挿入時の穿孔原因
  • 2.無理なscope操作
  • 3.挿入時の穿孔予防
2.正しい挿入を心がけ,中止する勇気も必要 塚越 洋元
  • 1.穿孔の原因
  • 2.挿入困難な場合
3.管の過伸展による強い腹痛に注意 浜本 順博
  • 1.検査前の問診,診察は確実に
  • 2.挿入の基本原則を忠実に守る
  • 3.中止する勇気も必
4.大腸壁へ無理な力を加えない 津田 純郎
  • 1.内視鏡挿入時に穿孔の生じる理由
  • 2.大腸壁へ直接的な力を加えない方法
  • 3.大腸壁へ間接的な力を加えない方
5.穿孔を起こすであろう状況と予防 五十嵐正広
  • 1.scopeのコントロールが困難
  • 2.粘膜に接触した視野(赤玉)が動かない
  • 3.loop解除は慎重に
  • 4.内鏡視検査終了後に痛みを訴える場合
  • 5.穿孔の予防のために心がけること
  • 6.鎮静剤・鎮痛剤使用時の注意
6.挿入に注意を要する症例 井上 雄志
  • 1.S状結腸下行結腸移行部(SD junction)付近の穿孔例
  • 2.S状結腸の多発憩室例
  • 3.癒 着 例
第17章 観察時のポイント
1.どのタイミングで観察するか 鈴木 康元
  • 1.観察するのはscopeの挿入時か抜去時か
  • 2.観察の仕方
  • 3.残液や泡に対して
  • 4.送気と脱気
2.少しずつ抜きながら観察する 五十嵐正広
  • 1.抗コリン剤を使用して観察する
  • 2.右側結腸での反転観察
  • 3.観察すべき位置を上に
  • 4.屈曲部の内側は丹念に観察する
  • 5.S状結腸は再挿入して観察
  • 6.肛門近傍は反転観察を
  • 7.観察は色素を随時使用
3.表面隆起型や陥凹型を念頭におけ 樫田 博史
  • 1.見れども見えず
  • 2.わずかな色調や光沢の違いに注目
  • 3.送気すれば見えるとは限らない
  • 4.体位変換について
  • 5.色素散布は不可欠
4.観察の盲点と,見逃し防止法 田村 智
  • 1.挿 入 時
  • 2.抜 去 時
    • 1) 粘膜面の変化
    • 2)盲 点
  • 3. 空気量の変化
  • 3.見逃しやすい病変
    • 1) 陥凹型
    • 2)Non-granular type laterally spreading tumor(LST)
5.病変発見の契機となる所見の理解が大切 鶴田 修・河野 弘志
  • 1.発見のためのポイント
    • 1)色調の変化
    • 2)血管透見像の変化
    • 3)ヒダの太まり
    • 4)白斑の存在
    • 5)死角をなくす
      • a)空気量の調節
      • b)体位変換
      • c)鉗子などの利用
      • d)反転観察
  • 2.診断のためのポイント
    • 1)病変および周囲の洗浄
    • 2)無名溝の存在
    • 3)遠景像観察
    • 4)できる限りの方向からの観察
    • 5)近景像の観察
6.正確な深達度診断のための観察のポイント 田中 信治
  • 1.固定概念を捨て病変の拾い上げ診断をする
  • 2.局在病変の通常観察のポイント
  • 4.病変洗浄のポイント
7.観察時の重要なポイント 斉藤 裕輔
第18章 直腸での反転観察
1.直腸の観察は必ず行うべき 塚越 洋元
2.死角のないよう観察する 安藤 正夫
3.直腸での反転観察の目的 津田 純郎
  • 1.反転の方法
  • 2.反転観察
  • 3.反転観察の注意
4.直腸の観察を軽視するな 樫田 博史
  • 1.直腸はなぜ見落としが多いのか
  • 2.反転観察の実際
  • 3.反転の際の注意点
  • 4.反転以外の観察のポイント
5.死角をなくす反転による直腸観察 鶴田 修・河野 弘志
  • 1.直腸内反転の仕方
    • 1)直腸を十分伸展させる
    • 2)反転させる部位を決める
    • 3)upアングル操作
    • 4)leftアングル操作を加える
  • 2.観察の仕方
    • 1)直腸が全周性に観察できる視野を確保する
    • 2)Houston弁の口側を観察する
    • 3)Rb後壁を観察する
    • 4)歯状線付近を観察する
第19章 色素散布
1.色素散布法とその安全性 田村 智
2.色素散布の目的 津田 純郎
  • 1.大腸での色素内視鏡
  • 2.色素散布の手順
  • 3.色素散布で留意すべき点
3.コントラスト法 鶴田 修・河野 弘志
  • 1.病変および病変周囲の洗浄
  • 2.色素散布
    • 1)色素の種類と濃度
    • 2)散布の方法
    • 3)散布する場所と速度
      • a)病変自体への散布
      • b)病変周囲への散布
4.コントラスト法と染色法 五十嵐正広
  • 1.コントラスト法
  • 2.染 色 法
  • 3.色素の使い分け
    • 1)コントラスト法
    • 2)染 色 法
5.色素散布と観察のポイント 山野 泰穂
  • 1.コントラスト法
  • 2.染 色 法
6.死角をなくす反転による直腸観察 田中 信治
  • 1.まず病変表面の付着粘液や便汁を洗い落とす
  • 2.病変洗浄のポイント
  • 3.インジゴカルミンによるコントラスト法
  • 4.クリスタルバイオレットなどによる染色法のコツ