大腸疾患NOW 2014 Stage IV大腸癌/炎症性腸疾患

【テーマ1】 StageIV大腸癌-転移のメカニズムと治療方針をめぐって
大腸癌に対する化学療法では最近の十数年に,強力な腫瘍縮小効果・腫瘍増大抑制効果が得られるようになり,切除不能大腸癌症例においても長期生存が得られるようになり,Stage IV大腸癌に対する治療方針においてパラダイムシフトが起こっている.Stage IV大腸癌の治療方針の整理を試みた.Stage IV大腸癌の大部分を占める血行性転移に関しても,新しい概念が導入され,転移機序に関する新たな考えが提唱されている. 
1.大腸癌肝転移の画像診断
 
大腸癌肝転移に対する診断モダリティーの選択/化学療法の効果判定
 
2.大腸癌転移のメカニズム
 
大腸癌の転移機構/Circulating tumor cells(CTC)
 
3.Stage㈿大腸癌の治療方針
 
遠隔転移巣が切除不可の場合の原発巣切除の意義/切除可能肝転移の治療方針/切除可能肝・肺同時転移の治療方針/大腸癌肝転移に対するConversion therapy/切除不能進行・再発大腸癌に対する化学療法のレジメン選択のコンセプト/原発巣および遠隔転移巣切除後の補助療法/腹膜播種の治療
大腸癌研究会 研究成果より・優秀発表賞
 
肺転移の予後因子に基づいた肺転移分類の検証のための多施設アンケート調査/大腸癌壁深達度の判定基準(プロジェクト研究)/結腸癌術後補助療法における高齢者の有害事象の特徴―【ACTS-CC trial】安全性の年齢別解析の結果から/切除不能・困難な大腸癌肝転移に対するoxaliplatin併用抗癌剤治療の効果・切除率・切除例の検討/大腸手術における自家表皮細胞シートを用いた組織再生―縫合不全の予防に向けて―
【テーマ2】 炎症性腸疾患-最新の話題と診断ピットフォール
「炎症性腸疾患における粘膜障害とその修復」や「バイオマーカーによる評価」,「炎症と癌化の機序」では今後重点的に行うべき研究の道筋が示され,生物学的製剤が治療体系に及ぼす影響が明らかにされた.「症例から学ぶ」で提示されている6症例の内視鏡所見は潰瘍性大腸炎を示唆しているが最終診断は別疾患であり,非常に興味深い症例報告である. 
1.Biological Eraにおけるクローン病の外科治療の現状と今後の課題
 
2.潰瘍性大腸炎における炎症と癌化
 
3.粘膜修復の意義
4.炎症性腸疾患のバイオマーカー
5.炎症性腸疾患の妊娠と出産
6.症例から学ぶ―内視鏡検査にて潰瘍性大腸炎と診断され,病理診断上別の疾患とされた症例