日本から発信する IBD治療の工夫と標準化【品切れ絶版】

  • 【監修】 日比 紀文
  • 【編集】 松井 敏幸
  • 【編集】 三浦 総一郎
  • 【ISBN】 978-4-88875-243-5
  • 【本体価格】 5,600円
  • 【刊行年月】 2011年 11月
  • 【版組】 B5版
  • 【ページ数】 140ページ
  • 【在庫】 なし

第97回日本消化器病学会総会「日本から発信する炎症性腸疾患」シンポジウムより
第97回日本消化器病学会総会に「日本から発信する炎症性腸疾患」としてシンポジウムを開いていただいた.IBDの研究の最終目標は,その原因を解明し,根本治療を開発することにある.
本書は,IBDの臨床および研究面で,日本から発信のできる専門の方々に,ご講演いただいたシンポジウムの内容を中心にまとめていただいたが,期せずして現在のIBD研究のエッセンスをすべて網羅したものとなった.IBD研究の現状を把握し,日常の臨床に直接役立つ情報が満載された本書が,これからのIBD研究者の方々に役立つことを期待したい.
(序文より抜粋)
主な項目
I.日本におけるIBD診療の現状と今後の展開/日比 紀文
IBDと私の研究の取り組み/日本におけるIBD研究の始まり/過去から現在へ―消化器病医に求められること/IBDの診断をめぐる諸問題/病態解明に向けて/治療/将来へ向けての展望―海外へ向けて日本から発信する/後へ続く先生方へのメッセージ
II.生物学的製剤がもたらした新しい時代の炎症性腸疾患治療/渡辺 守
2000年までのIBD治療/抗TNF-α抗体製剤〔インフリキシマブ(レミケードR)〕の登場/抗TNF-α抗体製剤がクローン病治療に与えたインパクトは?/2011年における日本でのクローン病治療/2011年における潰瘍性大腸炎の標準治療/日本から発信する生物学的製剤によるIBD治療の工夫と標準化
III.炎症性腸疾患におけるタクロリムス治療の今後の展望/仲瀬 裕志,松浦 稔,千葉 勉
タクロリムスとは/タクロリムスの免疫抑制作用機序と臨床的効果/潰瘍性大腸炎に対するタクロリムスの治療成績/クローン病に対するタクロリムスの治療成績/今後の展望
IV.炎症性腸疾患における血球成分吸着除去療法/鈴木 康夫
CAPの日本における承認状況/潰瘍性大腸炎診療ガイドラインにおけるCAPの位置づけ/欧米における成績/CAPにおける有効性発現機序は?/IBD治療におけるCAPの位置づけ/CAP有効性向上のための工夫/当院の潰瘍性大腸炎治療におけるCAPの位置づけ/クローン病に対するCAPの適応
V.Biological Eraにおけるクローン病患者に対する経腸栄養療法の意義/山本 隆行,梅枝 覚,松本 好市
疫学/IBDに対する食事療法/クローン病治療における経腸栄養療法の位置づけ/Biological Eraにおける経腸栄養療法/クローン病治療における経腸栄養療法のエビデンス
VI.潰瘍性大腸炎合併癌に対する診断および治療に関する現状と今後の展望/渡邉 聡明,渡辺 守,日比 紀文
一般大腸癌と比較した特徴/早期発見のための診断の工夫/低侵襲を目指した治療/今後の課題―ハイリスク例のバイオマーカー
VII.クローン病腸管狭窄に対する小腸鏡を用いた内視鏡的バルーン拡張術/平井 郁仁,松井 敏幸,別府 孝浩
内視鏡的バルーン拡張術(endoscopic balloon dilation;EBD)のクローン病治療における意義/クローン病小腸狭窄に対するEBDの実際と治療成績/他治療との併用について/班会議のプロジェクト研究について
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