本書を読めば,現在の colitic cancer のすべてがわかるように企画


colitic cancer -診断と治療の現況

  • 【編集】 渡邉 聡明/味岡 洋一/五十嵐正広/田中 信治
  • 【ISBN】 4-88875-185-4
  • 【本体価格】 16,000円
  • 【刊行年月】 2006年 05月
  • 【版組】 B5判 並製
  • 【ページ数】 266ページ
  • 【在庫】 なし

主な内容
「colitic cancer」は全国的にも症例はまだ少なく,あらゆる事項について,ディスカッションの多い分野である.本書では,多数の施設から症例を提供いただき,これ1冊読めば「colitic cancer」の現況がわかるよう企画した.
主な内容
緒言-UCの専門家に告ぐ
I.疫学的総論
  • colitic cancerの合併頻度/colitic cancerの危険因子/colitic cancerの臨床的特徴
II.病理学的総論
  • 潰瘍性大腸炎に発生する上皮性腫瘍の病理形態学的特徴/組織分類/生検病理診断
III.画像診断
1.内視鏡診断(総論)
  • サーベイランス内視鏡検査における注意点/潰瘍性大腸炎の基本的内視鏡像/将来展望
2.内視鏡診断(通常内視鏡を中心に)
  • 内視鏡機器と基本事項/surveillance colonoscopyの実際/色素内視鏡も併用したsurveillance colonoscopy
3.内視鏡診断(通常内視鏡を中心に)
  • dysplasiaの内視鏡的特徴/絨毛状粘膜の重要性/通常観察におけるdysplasia拾い上げ診断のポイント/拡大内視鏡検査の役割
4.内視鏡診断(拡大内視鏡を中心に)
  • 潰瘍性大腸炎関連大腸癌の特徴(本邦例)/UC合併早期癌,dysplasiaの内視鏡像/自験例の検討/UC合併大腸腫瘍における色素内視鏡・拡大内視鏡の意義と問題点
5.内視鏡診断(拡大内視鏡を中心に)
  • dysplasia発見を目的とした検査手順/拡大観察の実際/鑑別すべき所見
6.DALMとadenomaとの鑑別
  • DALMと腺腫の鑑別/拡大内視鏡の有用性と問題点/病理学的,分子生物学的特徴
7.DALMとadenomaとの鑑別診断
  • 内視鏡診断/内視鏡診断における問題点
8.超音波内視鏡診断
  • 潰瘍性大腸炎(UC)における腸壁のEUS像/UC関連大腸癌のEUS像/EUSの診断能/考察
9.X線診断
  • dysplasiaと注腸X線検査/UCにおける注腸X線検査/dysplasiaのX線描出率/colitic cancerのX線所見/colitic cancerにおける注腸X線検査の意義
IV.サーベイランス法
1.サーベイランス-本邦と欧米の比較
  • 欧米におけるサーベイランスの現状と問題点/本邦におけるサーべイランスの現状と問題点
2.ステップバイオプシー
  • ステップバイオプシー/生検数/症例呈示/ターゲットバイオプシーとの比較/ステップバイオプシーの問題点
3.ターゲットバイオプシー
  • サーベイランスの現状と問題点/colitic cancerの内視鏡像/colitic cancer・dysplasiaの内視鏡診断の展望
V.遺伝子学的話題
1.潰瘍性大腸炎における遺伝子異常
  • 癌遺伝子異常/染色体異常
2.臨床応用
  • 腫瘍合併high risk症例の拾い上げ(非腫瘍性粘膜における遺伝子変化の解析)/colitic cancer/dysplasiaが疑われた際のp53遺伝子異常の解析の有用性
VI.治療法
1.dysplasiaの扱い
  • これまでに報告されている治療指針/dysplasiaの治療指針と問題点
2.dysplasiaに対する外科治療
  • 手術術式/外科手術後の発癌の問題/外科手術後のサーベイランスの問題
VII.colitic cancer サーベイランスと症例の実態
1.サーベイランスの実態
  • サーベイランス対象/病悩期間/サーベイランス開始年齢/サーベイランス間隔/サーベイランス法と手段/腺腫とdysplasiaの鑑別法/HGDの取り扱い/LGD平坦型の取り扱い/LGD隆起型の取り扱い/dysplasiaとsm以深癌の頻度
2.症例の実態
  • (1) 臨 床
  • 癌発見時の年齢・性/癌発見時のUC経過年数/UCの病変の拡がりによる病型分類/UCの臨床経過による分類/UCに対する手術歴/発見の契機/主病変に対する発見の方法/癌に対する治療(手術術式)
  • (2) 病 理
  • 癌の発生部位/深達度/組織型/肉眼型/大きさ/多発癌/dysplasiaの併存
  • 症 例(34症例呈示)
  • 急速に進展した例/経過が追えた例/外科手術後の発生例/診断困難例/内視鏡治療後に手術を要した例/見逃し例/その他/UC以外の炎症性腸疾患に合併した癌