臨牀透析 Vol.38 No.9(1)


特集名 痛みを訴える透析患者にどう対応するか
題名 CKD患者にとって痛みとは
発刊年月 2022年 08月
著者 加藤 明彦 神戸大学大学院腎臓内科
【 要旨 】 慢性腎臓病(CKD)における慢性的な痛みの特徴は,①非透析期と透析期の患者と比較し,腎移植レシピエントでは痛みの合併率が低い,②筋骨格部の痛みが保存期から透析期のCKDでは最も多いようであるが,腎移植レシピエントでは腹痛が最も多い,③男性より女性に合併率が高い,④腎機能の低下とともに痛みの程度が強くなり,血液透析患者において痛みの重症度スコアが最も高い,⑤慢性的な痛みは独立してADLやQOL低下と関連し,痛みはフレイルの危険因子である,などである.とくに,常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)患者では,痛みは臨床的に重要なコア・アウトカムの一つであり,すべてのADPKD研究で報告することが求められる.
Theme How do we deal effectively with pain in dialysis patients &
Title What is the role of pain in patients with chronic kidney disease &
Author Akihiko Kato Blood Purification Unit, Hamamatsu University Hospital
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