臨牀透析 Vol.36 No.8(4)


特集名 バスキュラーアクセス ― トラブルを少なくするために
題名 バスキュラーアクセスと心機能
発刊年月 2020年 08月
著者 鵜川 豊世武 東京医科歯科大学未来指向型集中治療医学講座
【 要旨 】 透析患者の死因の男女別1位,2位は心不全で,糖尿病性腎症が新規導入の過半数を占めることから心不全の診断と治療が問われている.2006年に発表された維持透析患者の心事故と心死亡の発生調査生命予後評価では,透析前BNP値が283pg/mL以上でトロポニンTが0.08mg/mLを超える症例に心事故と心死亡が4倍以上に発生すると報告された1).循環器学会ガイドライン2)~5)のBNPカットオフ値はeGFR<30で225pg/mLと示されている.透析患者においてはいつ冠動脈病変の悪化が進行してトロポニンTが上昇しても不思議ではないことから,BNP値,とくにBNP>283pg/mL以上の心不全診断において何が原因かを解明することが重要である.
本稿では,透析シャント心不全・心臓予備能力低下に関して心エコー値とBNP から解析する.
Theme The systematic approach to reduce the vascular access problems
Title Vascular access and heart function
Author Toyomu Ugawa Department of Advanced Systems Modeling in Intensive Care Medicine, Tokyo Medical and Dental University
[ Summary ] No Summary
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