臨牀透析 Vol.36 No.2(1-4)


特集名 透析液・透析関連排水の諸問題
題名 透析液清浄化 (4) 統計調査からみた「2016年版透析液水質基準」の達成度
発刊年月 2020年 02月
著者 政金 生人 清永会矢吹病院腎不全総合対策室
【 要旨 】 日本透析医学会の「2016年版透析液水質基準」では,それまでの生物学的汚染基準に加えて化学的汚染基準が追加された.それに伴い,2017年の日本透析医学会統計調査から,化学的汚染対策の調査項目が追加された.生物学的汚染基準については,超純粋透析液の達成率は72.4%,標準透析液の達成率は96.3%であった.2017年の統計調査結果からみた「2016年版透析液水質基準」の達成度は,水質と汚染測定頻度などを考慮すると,達成度は80%程度かと思われた.一方化学的汚染基準の認知度は80%程度と低くはないが,化学的汚染物質の測定,残留塩素濃度の測定未実施施設の存在などを考慮すると,50%程度の達成度であり,生物学的汚染対策に比べると軽んじられてきた感がある.今後,化学的汚染に対する認識と対策を普及させるためには,統計調査を継続し,なんらかの診療報酬上の施策の付加が望まれる.
Theme Current topics for dialysate and drainage related to dialysis treatments
Title Adherence rate for the 2016 JSDT standard of fluid for hemodialysis and related therapy estimated by the 2017 JRDR survey
Author Ikuto Masakane Global CKD Management Division, Yabuki Hospital
[ Summary ] No Summary
戻る