臨牀透析 Vol.14 No.9(1-3)


特集名 透析の導入・継続・中止
題名 透析の導入 (3) 医師の裁量権と法律
発刊年月 1998年 07月
著者 中谷 瑰 第一東京弁護士会(弁護士)/ 慶應義塾大学名誉教授
【 要旨 】 透析の導入に際しての医師の導入拒否の可否,許容(適法性)の範囲を明らかにすることが本稿のメインテーマであると考える.しかもそれは,患者の任意の同意 -- 十分な説明を受けたうえでの同意 -- インフォームド・コンセントを前提とするので,患者の自己決定権に基づく導入の受容 -- 拒否が論じられなければならない.したがって,一応アメリカにおけるインフォームド・コンセントの法理,ドイツにおける類似の「医師の説明義務と同意」の法理について簡明に述べ,次に患者の自己決定権について論述する.そして「透析の導入に関する医師の導入拒否(裁量権)と法律」というメインテーマに関しては,有名な宮崎県立病院事件とこれに対応した日本透析医学会倫理委員会の前後措置が,多くの示唆を含むと考えられるので,その事例研究を通じて問題の所在を明らかにし,そのうえで,将来のあるべき透析医療の課題を提示したい.
Theme Initiation, Maintenance and Discontinuation of Dialysis Therapy
Title Descretion of medical doctor's and law
Author Kinko Nakatani The Dai-Ichi Tokyo Bar Association(Attorney)/ Professor emeritus of Keio University
[ Summary ] No Summary
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