臨牀消化器内科 Vol.35 No.8(2-1)


特集名 薬物療法がひらく新しい肝細胞癌の治療strategy
題名 肝細胞癌に対する薬物療法の現状と課題 (1) 肝細胞癌に対するソラフェニブの現状と課題
発刊年月 2020年 08月
著者 友成 哲 徳島大学病院消化器内科
著者 高山 哲治 徳島大学病院消化器内科
【 要旨 】 2009年にソラフェニブが進行肝細胞癌に対する分子標的治療薬として承認されて以来,多くの臨床試験が行われてきたが,長期間にわたりソラフェニブを上回る有効性は示されなかった.しかし,2017年にソラフェニブ後の二次治療としてレゴラフェニブが承認されて以来,2018年に一次治療としてレンバチニブのソラフェニブに対する非劣性が証明され,さらに2019年には二次治療としてラムシルマブが承認されており,現在では分子標的治療薬が肝癌診療の中心となっている.今後は,癌領域で多くの有効性が報告されている免疫チェックポイント阻害薬と分子標的治療薬の併用療法が肝細胞癌において承認される見込みであり,肝癌治療体系が劇的に変化することが予想される.本稿では,これまでにソラフェニブから得られた知見を総括し,現況と展望について概説する.
Theme New Treatment Strategy of Systemic Therapy for Advanced Hepatocellular Carcinoma
Title Current States and Problem of Sorafenib in Hepatocellular Carcinoma Treatment
Author Tetsu Tomonari Department of Gastoroenterology and Oncology, Tokushima University Hospital
Author Tetsuji Takayama Department of Gastoroenterology and Oncology, Tokushima University Hospital
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