臨牀消化器内科 Vol.35 No.6(9)


特集名 消化管疾患のER -- 診断と治療のポイント
題名 救急医療で遭遇する腸炎
発刊年月 2020年 06月
著者 中嶋 均 東邦大学医学部総合診療・救急医学講座
【 要旨 】 救急医療での腸炎のキーワードは腹痛・出血であろうと考えられるが,もう一つ下痢も大事である.その観点では虚血性腸炎が頻度的にもっとも注意を払うべき疾患である.腹痛のみであれば腸炎以外の疾患も十分考慮する必要があるが,下血(出血)が加わると腸炎が鑑別の第一候補である.食中毒の統計上,この数年間,発生件数を更新しているのがアニサキス症であり,最多患者数ではノロウイルス腸炎と報告されている.また,意外なものとしてクドア食中毒,サルコシスティス食中毒も明らかになってきたものであり,そして性感染症のクラミジア感染症も救急診療では大事である.全身疾患の消化管病変として血管炎はその存在を知って初めて的確な対応が可能となる.
Theme Emergency Care for Patients with Gastrointestinal Diseases
Title Acute Colitis in Emergency Medicine
Author Hitoshi Nakajima Department of General Medicine and Emergency Care, Toho University Faculty of Medicine
[ Summary ] No Summary
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