臨牀消化器内科 Vol.35 No.3(4-2)


特集名 大腸ESDの工夫
題名 剝離の工夫 (2) トラクションデバイスを使用したpocket-creation methodの有用性
発刊年月 2020年 03月
著者 井出 大資 がん研有明病院 下部消化管内科
著者 五十嵐 正広 がん研有明病院 下部消化管内科
著者 千野 晶子 がん研有明病院 下部消化管内科
著者 斎藤 彰一 がん研有明病院 下部消化管内科
【 要旨 】 大腸ESDは粘膜下層の線維化や操作性の不良が原因で,未だに技術的難易度が高いのが現状である.近年,これらの困難を克服する手法としてpocket-creation method(PCM)の有用性が報告されているが,病変へのアクセスが不良な症例やナイフが筋層と垂直に対峙してしまう症例では,粘膜下ポケットを形成するための最初のステップであるmucosal flapの形成が難しい.そこでわれわれはPCMを施行する際にトラクションデバイス(TD)を併用するPCM with TDを考案した.PCM with TDの利点としては,① すでに牽引された状態で最初の切開が始められるため,mucosal flapの形成が容易で迅速に粘膜下ポケットを形成できる,② 切開前にTDを装着するため,正確に病変を避けてTDを装着することができる,③ 十分に膨隆が得られた粘膜にTDを装着するため,誤ってTDが筋層を嚙んでしまうリスクがない,④ 先端開口径が広いフードを使用することが可能であり,視野が広く,ポケット内の視認性が良好となることが挙げられる.
Theme Assisted Device for Colorectal ESD
Title Usefulness of Pocket—creation Method with Applying Traction Device for Colorectal Endoscopic Submucosal Dissection
Author Daisuke Ide Department of Endoscopy, The Cancer Institute Hospital of JFCR
Author Masahiro Igarashi Department of Endoscopy, The Cancer Institute Hospital of JFCR
Author Akiko Chino Department of Endoscopy, The Cancer Institute Hospital of JFCR
Author Shoichi Saito Department of Endoscopy, The Cancer Institute Hospital of JFCR
[ Summary ] No Summary
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