臨牀消化器内科 Vol.16 No.3(3)


特集名 消化管粘膜下腫瘍 -- 診断の進歩と治療方針
題名 超音波内視鏡下穿刺吸引法による消化管粘膜下腫瘍の診断
発刊年月 2001年 03月
著者 今井 奈緒子 愛知県がんセンター消化器内科
著者 大橋 計彦 愛知県がんセンター消化器内科
著者 山雄 健次 愛知県がんセンター消化器内科
著者 上山 勇二 愛知県がんセンター病理部細胞診断室
著者 越川 卓 愛知県立看護大学病態学
【 要旨 】 消化管粘膜下腫瘍(SMT)は,超音波内視鏡の使用により比較的容易に診断が可能である.しかし,その良・悪性の鑑別や質的診断については,困難な症例も経験される.超音波内視鏡下穿刺吸引法(EUS FNA)はこれらの病変の非手術的な組織採取の方法として開発された,本法の診断能は検体採取率80%以上,正診率90%以上と良好であり,とくに非筋原性腫瘍においてはその組織型を得ることもできる.また,SMTにおいては本法の合併症はほとんど認められず,安全に行うことができる.EUS FNAはEUSに加えて施行することにより診断能の向上が認められ,治療法の選択において有用な検査法である.
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