大腸疾患NOW 2007

  • 【【監修】】 武藤 徹一郎
  • 【【編集】】 杉原 健一/多田 正大/藤盛 孝博/五十嵐 正広
  • 【ISBN】 978-4-88875-191-9
  • 【本体価格】 8,800円
  • 【刊行年月】 2007年 01月
  • 【版組】 B5判
  • 【ページ数】 240ページ
  • 【在庫】 僅少
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2006年は大腸疾患に関する研究の当たり年と言ってよい.癌に関する内容の大多数が大腸癌研究会のプロジェクト研究,研究会時のアンケート調査の成果に基づいた報告なので,オリジナリティーが高く,しかも多数例の分析から得られた臨床的に大変有用なデータが提示されている. また,新しく発足した大腸癌研究会優秀発表賞を論文として掲載したのも新しい試みであり,若い研究者のはげみになるであろう. (序文より抜粋)
目 次
第1章 解説 -- 大腸癌治療ガイドライン
1 大腸癌の治療方針概説……望月 英隆
  • I.『大腸癌治療ガイドライン』の概略
    • コンセプトと根拠/化学療法と放射線療法/治癒切除後のサーベイランス
  • II.Stage0 - StageIII大腸癌の治療方針
  • III.StageⅣ大腸癌の治療方針
  • IV.血行性転移の治療方針
  • V.再発大腸癌の治療方針
  • VI.治癒切除後の補助療法
  • VII.大腸癌治癒切除後のサーベイランス
2 内視鏡治療……田中 信治
  • I.内視鏡治療手技の解説
    • ポリペクトミー/EMR
  • II.内視鏡治療の適応とその原則
    • 具体的な適応条件
  • III.内視鏡摘除後の追加治療の適応
    • 外科的追加腸切除を考慮すべき条件
  • IV.内視鏡的切除後の経過観察
3 外科手術……亀岡 信悟,他
  • I.Stage0 - StageIII大腸癌
    • Stage0 - StageIII大腸癌の治療方針/Stage0 - StageIII大腸癌の外科手術
  • II.StageIV大腸癌
    • StageIV大腸癌の治療方針/血行性転移の外科手術/
  • III.再発癌の治療方針,外科治療
4 化学療法……島田 安博
  • I.補助化学療法
    • 適 応/開始時期/投与量/経口抗癌剤/オキサリプラチン併用の意義/
  • II.切除不能転移・再発大腸癌に対する化学療法
    • 適 応/推奨レジメン/抗癌剤の適応基準/有害事象/治療効果判定/おもな治療レジメンその他/
5 放射線療法……伊藤 芳紀
  • I.放射線療法の適応
  • II.補助放射線療法
    • 対 象/治療方法/各補助放射線療法の解説/補助放射線療法に関する近年の臨床試験/併用化学療法/
  • III.緩和的放射線療法
    • 対 象/各病変における治療目的と治療方法
第2章 大腸癌の進展度診断
1 固有筋層を越えた癌浸潤の評価……溝部 智亮,白水 和雄,他
  • I.癌の壁外浸潤の測定法
    • 壁外浸潤距離(第64回大腸癌研究会で指定された壁外浸潤の測定法)/壁外浸潤距離と予後・その他の病理学的因子/当教室での壁外浸潤の測定法/EVG(エラスティカ・ワーギンソン)染色の有用性/壁外浸潤様式について/測定に際しての注意点
  • II.浸潤度とその他の病理学的因子・予後について
    • 対象・方法/当教室での結果/壁外浸潤距離での結果/予後因子
  • III.考 察
    • 固有筋層を越えた癌浸潤の評価/浸潤度とその他の各病理学的因子・予後について
2 壁深達度とリンパ節転移の診断
  • (1)CT……板橋 道朗,他
  • I.壁深達度診断
  • II.リンパ節転移診断
  • (2)MRI……赤須 孝之,他
  • I.正確な進展度診断はなぜ必要か
  • II.HRMRIの方法
  • III.壁深達度
  • IV.リンパ節転移
  • V.HRMRIの臨床的有用性
  • VI.さらなる診断精度の向上を求めて
  • (3)MRI……PET/CT……立石宇貴秀
  • I.PET/CTの基本的知識
  • II.大腸癌の病期診断
    • T因子の診断/N因子の診断/M因子の診断/局所再発・その他
  • III.大腸癌の治療効果判定
第3章 大腸癌における簇出診断の意義
1 総 論……喜多嶋和晃,他
  • I.「簇出」の定義の歴史的変遷
  • II.「簇出」の分子生物学的解析
  • III.「簇出」の意義と問題点
2 大腸癌研究会簇出検討プロジェクトの結果……河内 洋,小池 盛雄
  • I.簇出検討プロジェクトの経緯
  • II.討議事項と合意内容
    • 名称について/浸潤先進部と簇出の定義について/簇出の測定方法について/対象をどうするか
  • III.多施設症例に対する検討の結果と展望
3 簇出をどのように臨床診断に反映するか?……池松 弘朗
  • I.簇出と内視鏡所見
  • II.簇出が臨床上重要か?
4 簇出は転移浸潤することとは相関するか……木村 時子,藤盛 孝博,他
  • I.簇出と転移浸潤の関係
  • II.分子生物学的手法を用いたリンパ節転移予測について
第4章 大腸癌の内視鏡診断と治療のトピックス
1 内視鏡治療の適応決定のための診断基準……斉藤 裕輔,他
  • I.大腸癌研究会「内視鏡摘除の適応」プロジェクト研究班設立の背景
  • II.研究方法
  • III.結 果
    • 深達度正診率/浸潤距離別深達度正診率/大きさ別,肉眼型別深達度正診率/隆起型癌における1,0μm以深の浸潤所見表面型癌における1,0μm以深の浸潤所見
  • IV.結果に関する考察
    • 今回の研究の材料と質/深達度診断の結果について/浸潤所見の検討結果について
2 早期大腸癌に対するESD……大塚 隆文,矢作 直久,他
  • I.大腸の臓器特性
  • II.処置具
  • III.大腸ESDの実際
    • スコープの挿入/高周波装置/粘膜下局注/フレックスナイフを用いた辺縁の粘膜切開および粘膜下層剥離
  • IV.成 績
3 大腸SM癌内視鏡治療後のサーベイランス……田中 信治,他
  • I.アンケート集計方法
  • II.結 果
  • III.再発・転移をきたした症例の特徴
  • IV.再発症例の提示
  • V.考 察
    • SM浸潤度1,0μm未満の転移再発例/SM浸潤距離の実測方法/内視鏡的摘除大腸SM癌の根治判定基準/分子病理学の臨床への導入/術前診断・治療手技標準化の必要性/大腸SM癌内視鏡的摘除後のサーベイランス
第5章 第64回大腸癌研究会の研究成果から
1 大腸カルチノイドのリンパ節転移危険因子(アンケート結果)……樋口 哲郎,他
  • I.アンケート方法
  • II.大腸カルチノイド腫瘍の臨床病理学的特徴
    • 症例数/年齢と性比/発生部位/大きさ/性 状/治療法/深達度/深達度別の病変の大きさ/組織型/脈管侵襲の有無
  • III.リンパ節転移危険因子の抽出
    • リンパ節転移/大きさ別のリンパ節転移の検討/リンパ節転移危険因子の選別/大きさと脈管侵襲因子のリンパ節転移に対する診断効果
2 病理報告書記載のアンケート調査……小野 祐子,他
  • I.病理診断書に関する全国調査
    • 各施設への依頼書/アンケート結果
  • II.取扱い規約第7版の病理学的所見
    • 脈管内侵襲の判定/早期大腸癌の浸潤距離/早期大腸癌の簇出進行大腸癌の固有筋層を越えた浸潤距離
3 直腸癌リンパ節転移診断の問題点と診断精度向上の可能性についての検討(第64回大腸癌研究会優秀発表賞)……小川 真平,他
  • I.対象および検討項目
    • CT・MRI横断像による直腸癌リンパ節転移診断と問題点/存在診断能向上の工夫/診断精度向上を目指した質的診断の可能性
  • II.検討結果
    • CT・MRI横断像による直腸癌リンパ節転移診断と問題点/存在診断能向上の工夫/診断精度向上をめざした質的診断の可能性
4 大腸a1a2癌の臨床病理学的検討―癌垂直浸潤の評価(第64回大腸癌研究会優秀発表賞)……小森 康司,他
  • I.対 象
  • II.方 法
  • III.検討項目
  • IV.結 果
  • V.考 察
    • 予後因子となりうるか?/固有筋層外浸潤距離 -- 測定上の問題点について
第6章 炎症性腸疾患の新知見
1 潰瘍性大腸炎の治療
  • (1) 潰瘍性大腸炎治療ガイドラインの解説……上野 文昭
  • I.潰瘍性大腸炎診療ガイドラインの開発経緯
  • II.診療ガイドラインの本質
    • 診療ガイドラインとは何か?/PGの作成手順と構成要素/PGの効果
  • III.潰瘍性大腸炎の診療ガイドライン開発に際しての留意点
  • IV.エビデンスとコンセンサスを統合した診療ガイドライン
    • 開発手順/推奨ステートメントの選定/利用者への配慮/専門医による評価
  • V.ガイドラインの公表
  • VI.ガイドラインの正しい使い方
  • VII.今後の展望
  • (2) 血球成分吸着除去療法の治療効果……鈴木 康夫
  • I.白血球除去療法実施の背景
  • II.白血球除去療法の実際
  • III.白血球除去療法の臨床的意義
  • IV.CAPの問題点と解決
  • V.CAPの新たな適応
  • VI.将来への展望
  • (3) シクロスポリンの治療効果……久保田大輔,渡辺 守
  • I.歴史・背景
  • II.有効性
    • 短期的有効性/長期的有効性/ステロイドnaive患者に対する投与
  • III.安全性
  • IV.適 応
    • 手術の術式,手術後のQOL/シクロスポリン静注療法が無効であった場合の手術のリスク/大腸癌(colitic cancer)の合併について/免疫抑制剤(azathioprine,6-mercaptopurine)の使用について/手術例とシクロスポリン静注療法で緩解に至った群でのQOLの比較
  • V.投与の実際
    • 投与経路/投与量/効果のモニタリング/投与期間,緩解維持療法/カリニ肺炎の予防
  • (4) 免疫抑制剤の治療効果……久松 理一,岩男 泰,他
  • I.アザチオプリン(AZA)/6-メルカプトプリン(6-MP)
    • 総 論/TPMT遺伝子多型/5-ASA製剤併用によるAZA/6-MP薬物代謝への影響/臨床成績/副作用
  • II.メトトレキサート(MTX)
    • 総論および臨床成績/副作用
  • III.タクロリムス(FK506)r>
    • 総 論/臨床成績/副作用
2 クローン病に対するinfliximabの治療効果と副作用……古賀 秀樹,飯田 三雄,他
  • I.infliximabの治療効果
    • 活動性病変に対する効果/瘻孔・痔瘻に対する効果/腸管外合併症に対する効果/QOLに対する影響/infliximabの効果へ影響する因子
  • II.infliximabの安全性と副作用
    • 欧米における安全性/副作用/本邦における市販後調査からみた副作用と安全性
3 小児クローン病の治療ガイドライン……余田 篤
  • I.小児期クローン病治療における基本指針
  • II.栄養療法
    • 完全中心静脈栄養療法(total parenteral nutrition;TPN)/経腸栄養/緩解期の栄養療法
  • III.薬物療法
    • 5-ASA製剤/その他の抗菌薬/ステロイド療法/免疫抑制療法(6MP/アザチオプリン)/生物製剤/骨粗鬆症の予防
  • IV.外科療法
  • V.緩解中の管理
  • VI.生活指導・心理ケア
4 colitic cancerにおけるdysplasiaの扱いと癌化高危険群の拾い上げ
  • (1) dysplasiaの定義・問題点と臨床的意義……味岡 洋一
  • I.UCに発生する粘膜内腫瘍の病理組織学的特徴
    • 通常型粘膜内腫瘍/特殊型粘膜内腫瘍
  • II.dysplasiaの定義・問題点
  • III.dysplasiaの臨床的意義
  • (2) dysplasiaの内視鏡診断……五十嵐正広,他
  • I.dysplasiaの内視鏡診断
    • 検査の基本/通常観察/色素内視鏡/拡大内視鏡特殊な内視鏡診断
  • II.鑑別すべき病変
    • sporadic adenomaとの鑑別/過形成性病変との鑑別/UCの炎症所見との鑑別/炎症性ポリープとの鑑別
  • (3) 潰瘍性大腸炎の大腸腫瘍発生高危険群の拾い上げと遺伝子診断,効率化を目指して……藤井 茂彦,藤盛 孝博,他
  • I.潰瘍性大腸炎に合併する大腸腫瘍の形態診断の問題点
    • 内視鏡診断の問題点/組織学的診断の問題点
  • II.潰瘍性大腸炎に合併する大腸腫瘍の高危険群の拾い上げ
    • 非腫瘍性粘膜における遺伝子学的変化/腸管洗浄液・糞便を用いた分子生物学的検討
  • III.UCに合併する大腸腫瘍の高危険群の拾い上げの効率化