食道・胃静脈瘤に関する新しい知識を惜しみなく網羅し,全面改訂 2012年5月刊


食道・胃静脈瘤 改訂第3版

  • 【監修】 小原勝敏,鈴木博昭
  • 【編集】 村島直哉,國分茂博,近森文夫
  • 【ISBN】 978-4-88875-247-3
  • 【本体価格】 9,400円
  • 【刊行年月】 2012年 05月
  • 【版組】 B5版
  • 【ページ数】 350ページ
  • 【在庫】 なし
  • 【改訂版】 食道・胃静脈瘤 改訂第4版

本書には,食道・胃静脈瘤に関する知識が惜しみも無く網羅されている.食道・胃静脈瘤の発生機序と病態生理,門脈血行路の解剖,門脈圧亢進症の病理,その治療の歴史的変遷から使用薬剤の基礎的データまでを解説し,それらを踏まえた最新の診断と治療のあり方を,偶発症対策,栄養管理も含めて紹介する.食道・胃静脈瘤診療の座右の書として活用していただきたい.
編集アドバイザー:豊永 純 幕内博康 田尻 孝
主な内容
1.食道・胃静脈瘤の発生機序と病態生理
  • 門脈圧亢進症の発生機序/食道・胃静脈瘤の発生機序/静脈瘤治療と門脈血行動態
2.食道・胃静脈瘤の門脈および全身血行動態
  • 門脈側副血行路/門脈血行動態/全身血行動態
3.門脈圧亢進症の外科的治療の変遷と現況
Ⅰ.直達手術を中心に(Hassab 手術を含む)
2.シャント手術を中心に
4.門脈血行路の解剖
5.門脈圧亢進症の病理
1.食道・胃静脈瘤の病理
2.脾臓の病理
6.治療薬剤の薬理作用と作用機序
  • Ethanolamine oleate (EO)/Aethoxysklerol(AS)/組織接着剤(Cyanoacrylate系薬剤)
7.食道・胃静脈瘤の診断
1.食道・胃静脈瘤内視鏡所見の記載法
2.食道・胃静脈瘤出血・再出血のリスクファクター
3.体外式USによる病態診断
  • 左胃静脈血行動態の診断/造影超音波による診断
4.EUSによる食道・胃静脈瘤局所の病態診断
  • 細径超音波プローブ/電子ラジアル型EUS/3D-EUS
5.門脈血行動態の画像診断
  • 3D-CT/非造影MRA
6.EVISからみた門脈血行動態
  • 静脈瘤描出能とendoscopic varicealography /Varicealogaphyの利点と必要性/硬化療法における血行動態把握に必要なEVISでの造影血管/食道噴門部静脈瘤に対する硬化療法とEVIS からみた血行動態/EISL時のEVIS/胃穹隆部静脈瘤(孤立性胃静脈瘤)のEVIS/EVISの応用/静脈瘤治療の研究
7.強調画像でみる食道・胃静脈瘤
  • Narrow Band Imaging (NBI)/Flexible spectral Imaging Color Enhancement (FICE)
8.食道・胃静脈瘤患者における門脈血栓
9.食道・胃静脈瘤の治療法の選択
10.食道・胃静脈瘤治療の実際
1.緊急止血法
  • 緊急出血時の対応/重症度分類/バルーンタンポナーデ法/食道静脈瘤出血例への対応と内視鏡治療/胃静脈瘤出血例への対応と内視鏡治療
2.食道静脈瘤治療
  • 1)待期・予防例に対する治療法
  • 待期・予防例におけるEIS、EVLの現況/内視鏡的硬化療法(EIS)/内視鏡的静脈瘤結紮術(EVL原法/EVLによる間欠療法/EVLとの併用療法)
  • 2)難治性食道静脈瘤に対する治療法
  • 巨木型食道静脈瘤/食道壁外シャントを有する食道静脈瘤/肝癌合併食道静脈瘤/Vp3,4に対する門脈ステントの効果
3.孤立性胃静脈瘤治療
  • 1)待期・予防例に対する治療法
  • 内視鏡的組織接着剤注入法を中心とした治療法/バルーン下逆行性経静脈的塞栓術(B-RTO)/経頸静脈的逆行性胃静脈瘤塞栓術・PSE併用療法/腹腔鏡下胃上部血行遮断術兼脾摘術(Hassab手術)
  • 2)難治性胃静脈瘤に対する治療法
  • 腎静脈系短絡路閉塞下硬化療法(SO-EIS)/留置スネア併用硬化療法(EVLs+EISL)/IVR治療—B-RTO難治例
4.薬物療法
  • 食道静脈瘤の薬物療法/PPIとARB
11.食道・胃静脈瘤治療におけるPSEの役割
12.食道・胃静脈瘤治療におけるTIPSの有用性と問題点
13.食道・胃静脈瘤治療における偶発症とその対策—全国集計を中心に
  • B-RTOの施行実態に関するアンケート調査/食道胃静脈瘤附置研究会でのアンケート調査による胃静脈瘤に対する組織接着剤治療の全国集計/全国コホート調査に基づく出血性胃噴門穹窿部・胃穹窿部静脈瘤に対する各種治療法の治療効果/食道静脈瘤治療に伴う偶発症/食道静脈瘤内視鏡治療時の菌血症/食道静脈瘤硬化療法後に発生する食道潰瘍
14.食道・胃静脈瘤治療における栄養管理
15.肝移植と側副血行路
16.食道・胃静脈瘤に対する集学的診療と今後の展望