透析骨病変新しい考え方

本書は以前刊行した「透析患者の骨病変」のupdate版ともいえるもので，基本的なことはもとより，診断・病態解明の進歩や最新のトピックスにもふれ，とくに治療法の進歩に重点を置いた内容とし，副甲状腺PEIT療法をはじめ開発中の薬剤などについても大きく紙面をさいて解説した．

序論

1．透析骨病変：臨床像の変遷黒川清，深川雅史

2．正常と腎不全における骨カルシウム代謝秋澤忠男，他

第I部病態解明の進歩

1．副甲状腺機能の新しい調節機構深川雅史，他

2．副甲状腺過形成の分子生物学冨永芳博

3．副甲状腺機能低下症と無形成骨秋澤忠男，他

4．アミロイド骨症発症の分子機構宮田敏男，他

第II部診断法と治療の評価法の進歩

1．透析患者の骨代謝

2．画像診断

第III部治療法の進歩

1．活性型ビタミンD製剤鈴木正司

2．新しいビタミンD誘導体小岩文彦，鈴木隆慈，秋澤忠男

3．カルシウム受容体作用薬永野伸郎

4．新しいリン低下薬秋葉隆，他

5．その他の骨作用薬の腎不全患者における可能性西沢良記，他

6．透析骨症に対する食事

7．副甲状腺摘出術と術後管理冨永芳博

8．エタノール注入療法

9．異所性石灰化の予防と治療川口良人，他

10．透析患者の高カルシウム血症深川雅史，他

11．低回転骨症の予防と治療栗原怜，他

12．透析骨病変と内分泌代謝異常，薬剤杉本利嗣

13．保存期における予防と治療秋葉隆

14．小児腎不全患者における病態と治療清野佳紀，他

15．CAPD患者における病態と治療重松隆，他

16．移植患者における病態と治療渡邊有三，他

17．アミロイド骨症の予防と治療下条文武，他

18．透析患者の骨折栗原怜，他

19．透析骨症に対する整形外科的処置谷澤龍彦

20．透析患者の歯と顎骨又賀泉

第IV部トピックス

1．骨リモデリングの分子機構松本俊夫，他

2．1α-hydroxylaseとその調節加藤茂明，他

3．腎不全患者における遺伝子多型と骨代謝横山啓太郎，他

4．リンによる細胞機能制御宮本賢一，他

5．ビタミンD作用の分子機構大薗恵一，他

透析骨病変 新しい考え方